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…3。





…どうしよう、無限先生どこにいるんだろ。
職員室?教科準備室?

あ、そうだ携帯!
電話で居場所訊いて、そこに行けば…でも電話とってもらえないかも…。



鬱々と考え悩む俺は、廊下を歩く足音にさっぱり気付かなかった。
だんだん近付いてくるそれは、ドアの前でピタリと止まり、



―コンコンコン



その時の俺は、本当に心臓が飛び出るんじゃないかってくらい驚いたと思う。

びくぅぅ!!と大きく肩を揺らして、気分的には漫画みたい飛び上がると、何を思ったかそのまましゃがみ込んで机の下に身を隠した。



…てか俺、何やってんの?何隠れちゃってんの!?




もう格好悪さハンパなさ過ぎる。


ノック音はしたものの扉はなかなか開かなくて、それにも必要以上にビクビクしちゃって。

ぎゅっと目を瞑って息を潜めていると、カタン、と小さな音を立ててスライド音が聞こえてきた。




「…開いてるし。」



「いないのかよ」なんて文句を言いながら遠慮なく入ってきた声に聞き覚えがある。



…出来ればない方が嬉しかったけど。



突然現れた声の主、朝比奈は、ズカズカと室内を歩き回り、何度も俺の隠れている机の前を行ったり来たりしている。


その度に緩やかな風が机の下にも入り込んできて、出来るだけ息を潜めてたりしちゃってる俺って一体なんなんだ。


例えば入ってすぐにだったら、ちょっと屈んでました的な感じに立ち上がる事も出来ただろう。


しかし既に時間が経ち過ぎた。
無理。絶対無理。
何よりこんな泣き腫らした顔なんて見せたくないっての。
本当、勘弁してくれ!






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あきゅろす。
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