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…7。





「これ。ちゃんと覚えとけよ。」
「?」


何だろう。
渡されたファイルは意外に厚みがあってかさばっている。


何が書いてあるのか見当も付かずにページをめくると、



「え!?」


意外と大きな声が廊下に響いたが、それよりファイルの中身の方が驚きだった。



「…作ったんですか?」


わざわざ?
俺の為に?


驚くのは当たり前だ。
だってファイルの中身はクラス毎に分けられた、生徒の顔写真と名前。
所属する部活や委員会。今までのテスト順位や停学歴と、備考欄には簡単な自己紹介と注意事項までが記入されている。




「…凄い…」


思わず零れた感嘆詞に微笑んだ無限は、


「ついでだ、ついで。
二年と三年がほとんどだし、一年は半分位は名前しか載ってねぇよ。」


それでも、こんな量を集めるのは大変だったに違いない。




「…ありがとうございます。」


ついうっかり感激してしまった俺は、ファイルを抱き抱えると無限に向かって頭を下げた。



だって本当に嬉しかったんだ。

さっきまで、軽薄そうとか大丈夫なのか?とか疑っていた自分を諫めたい。

…この人、スッゴいいい人じゃん。

じんわりと滲む涙もそのままに深々と下げていた頭を上げると、


ちゅ。

生温かく柔らかな感触が、唇に触れてすぐに離れた。


「………」



思考停止で固まっていると、数pしか離れていない無限の顔がニヤリと意地の悪い笑みを浮かべてて、


「…………………は?」

「お礼は身体でいいぜ?」


本当、俺の感謝の気持ちを今すぐ返してくれ。
熨斗つけて!マジで!






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あきゅろす。
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