…14。
よくわからないけど、難しい顔をした二人は溜め息混じりの息を吐いた。
「今回は出直しましょう。」
…え?また来るの!?
とか思っちゃうのは駄目かな。
てか、一体なんの用だったのか…。
異様に思えるほど目の前で火花を散らしていた二人(腐男子な尾上くんはどちらかといえば傍観者)にちょっと萎縮気味な俺だけど、仲本くんが俺に向き直った事で我に返った。
話すなら今だ!
…当事者のはずなのに、なんかそれはそれで微妙な気分なんですけど。
「それでは原田先生、また…」
「ちょっと待ってくれるかな?」
呼び止められるなんて思ってませんでしたって感じで注目を浴びたけど、当の本人が蚊帳の外だった事に気付いてくれたようだ。
「…そもそも仲本くん?と、尾上くんだっけ?何か用があってきたんだよね?」
「だからそれはっ!」
「ちょっと零蒔くんは黙ってようか。」
にっこりと微笑みながら零蒔くんを諭すと、仲本くん達を見た。
「何でしょう。」
「え?あ、あの…、」
「はい。」
面白くなさそうに頬を膨らます零蒔くんをチラッと見た後、ゴホン、と咳払いした仲本くんは態度を姿勢を正して俺に向き直った。
「取材をお願いしたいんですが、」
「はい、どうぞ。」
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