…2。 俺の答えに更に嬉しそうな顔をした横山先生は、 何ですか? 貴方もドSですか? 腹黒なんですか? ちょっとうんざりしながら曖昧に微笑むと、 「おはよーさん。」 …来たな、元祖俺様ドS。 「おはよう無限。」 「…おはようございます。」 とりあえず挨拶を返すのは大人としての一般常識。 うん、出来れば無視したいけどね! 「横ちん、俺にもコーヒー。」 「“横ちん”っていうな、馬鹿無限。」 「ぶふっ」 どうやら仲がいいらしい二人の下ネタ?に、口に含んだコーヒーを吹き出す寸前で何とか堪えた。 「翔汰先生も呼んでいいぜ?“横ちん”って。」 「…呼んだら泣かせる。」 …呼ぶわけないだろ、絶対に! てか、なんだそのあだ名は! 全寮制男子高という特殊な(BL的には普通っぽいけど…)環境の所為で女性教員がいないからいいけど、いたら100%セクハラですから。 「大体、お前が“横ちん”“横ちん”言うから、馬鹿なガキ共までそう呼ぶんだぞ!?」 「呼んだ生徒しごきまくって、今じゃ誰も呼んでないだろ。」 …しごくって、勿論授業の意味ですよね? 「当たり前だ! お前も“横ちん”って呼ばれてみろ!」 「生憎“巨ちん”ならよく言われるんだけどねぇ。」 「シネ!やりちん!」 …なんつーか、朝から会話が濃い。 二人のやりとりに苦笑いを浮かべていると、それに気付いた無限は俺を指差して溜め息を吐いた。 「ほら。横ちんの所為で翔汰先生が呆れてるだろ?」 「お前の所為!百歩譲ってもお前の所為だから!」 うん。 二人の関係が何となく見えてきたよ。あはは…。 [*前へ][次へ#] [戻る] |