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…11。






「えっと、で?どうしたの?何かあった?」



普段電話なんてして来ない夏兄からの連絡に何事かと思っていると、伝えられたのは朝比奈の事だった。
どうやら朝比奈が部屋の前にいたのには夏兄が絡んでいたらしい。



「…そんなの大丈夫だよ。」
『でも、もし何かあったら心配だし。』

「だとしても、停学中の生徒に送り迎えさせるなんて駄目でしょ。」




…本当、いくらなんでも過保護過ぎるだろ。


夏兄曰わく、本当は無限に送り迎えをさせたかったらしいが、担任を持つ無限はどうしても忙しい。
そこで、事情を知っていて、尚且つ時間のある朝比奈にお鉢が回ってきたというわけだ。



…だからって…、



そんなの断れよ!と思ったが、どうやら送り迎えと引き換えに課題の量を減らすという特典があるらしい。



…うん。
それでいいのか理事長代理!



私情でそんな事を決める夏兄も夏兄だけど、朝比奈も受けるなよ。
そりゃ、課題が減るのは学生にしては嬉しい事かもしれないけど、病院について行くなんて面倒じゃないのか?




「…ともかく、心配いらないから。」

『でも、』
「夏兄。俺はもう小学生じゃないんだよ?成人式も済ませた立派な大人なんです!」
『……』







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あきゅろす。
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