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…33。






その後も、特に残り二人は酷いものだったとか。
黄色は両足、赤色は片方の手足をポッキリ綺麗に折られてて、共に酷い打撲。特に黄色の顔面は目も当てられない程なんだと言っていた。
いくら何でも流石にやり過ぎだろうと朝比奈を振り返ると、素知らぬ顔でそっぽを向いていた。


…コイツめ。



残り二人にもちゃんと謝らせたいのは山々だが、今はとてもそんな状態では無さそうだ。
それによほど朝比奈が恐かったらしく、昨夜は「赤い悪魔がくる」とうなされていたんだとか。


…赤い悪魔って。
今時その二つ名はどうかと思う。


とにかく、朝比奈を連れて行くととんでもない事になりそうだし、何を言っても付いてきそうな気がするから今日のところは止めておこう。




「…それじゃあ、早く治るといいな。」

「はい…あ、ちょっと待って下さいっ」



今度お見舞いに行くからと約束して別れようとすると、不良くんに呼び止められた。



「…一年生の、ことなんですが…」
「え?」



確か、この三人は主犯である一年生について詳しく知らないらしい。
三人でいるところに声を掛けられたと言っていた。



「多分、多分なんですが、…まだ終わらないと思うんだ。」

「……」






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あきゅろす。
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