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…40。






「ファイルを取ろうとしてすっころんだ、ってトコか?」
「…見てたんですか?助けてくださいよ…。」


ズバリと言い当てられて頬を膨らますと、「見てはなかったけどな」と笑われた。



「あんまりふざけてると怪我するぞ。」
「翔汰先生がドジっこだからだろ。」
「はぁ!?無限先生が子供みたいな悪戯するからでしょ!」
「まあまあ…」



困った笑みを浮かべて俺達の間に入ってくれた夏兄は、横山先生に下ろしてもらった俺をジッと見つめた。


「?」


…何?


何か言いたそうな表情に、もしかして?とか思っちゃう。

無限への気持ちがバレたのかもしれない。
いくら諦めるって決めてても、自分の恋人を好きな人間がいるってだけで不安になったりするものだ。


勿論、二人の仲を拗らせるつもりなんてない。


…どうしよう。


「……翔、」


重々しく口を開いた夏兄は、俺をそっと引き寄せると、耳元で囁いた。



「…駄目だよ…」
「夏兄…」

「横山先生と、なんて…」
「………………………………………………………………ん?」



…今なんて言った?


「横山先生には家庭があるんだよ?それを壊すのはマナー違反だよ。」







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