…9。 しばらく見つめ合ってたけど、どうやらそっちから動くつもりは無さそうだ。 恐る恐る口を開くと、 「…………………おはよう?」 とりあえず挨拶してみた。 だって他に何も思いつかなかったんだもん。 「………………………おう。」 …なんて高いクオリティなんだ! 少し間があったけど、等身大フィギュアが返事をしてきたぞ! じゃなくて、やっぱり本物じゃないか。 返事があると、やっぱりちょっとホッとする。 知らず知らずのうちに肩に入っていた力を抜くと、おずおずと部屋から出た。 「えっと…、ど、したの?」 挨拶はしたものの、どうしていいかわからずに声を掛けた。 謹慎中なんだもん。 無限の部屋にいなくちゃだよね? 「迎えに来た。」 「……。」 …どこに!? 当たり前のように言われたけど、さっぱり意味がわかりません! 首を傾げると「訊いてないのか?」と溜め息を吐かれた。 「課題取りに行った後、病院行くんだろ。 無限経由で護衛頼まれたんだけど。」 「…………はい?」 …全くもって初耳なんですが。 朝比奈の話によると、職員室に課題を取りに行った後、そのまま朝比奈と病院に行くらしい。 そこで俺が診察を受けている間、朝比奈は課題をして待っているんだそうだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |