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…13。







…マジです!
本当、ごめんなさい!




『緑チームと桃チームの一騎打ちです!果たしてどちらに軍配が上がるのでしょうかぁ!』



盛り上がりをみせる実況と声援に背中を押されるように、必死にゴールを目指す俺達だけど、借り物が俺と黒い謎の物体では差がありすぎる。

しかも俺は全力で走っても足を引っ張るだけの存在なのが更に痛い。




「…ごめ、あさひな…」
「……いいから黙って走れ。舌噛むぞ。」
「……」




謝っても意味がないのはわかっていたけど、朝比奈だけだったらとっくにゴール出来てる筈なのが申し訳ない。


それでも、そこはさすが朝比奈。

こんなハンデがあってもなんとか追い付かれずにいるのは、朝比奈の足の速さのおかげだ。
俺一人だったら直ぐに追い越された挙げ句に、信じられないくらいの差をつけられていただろう。



「負けるかっ、」
「…チッ」



とうとう隣に並んだ桃チームの選手に、朝比奈が舌打ちをした。


…もう駄目だ!



「っ、やった…あっ!」



越された、と思った瞬間。
走っていた筈の桃チームの選手が消えた。
追い越したと油断してしまったんだろう。
ゴールから数mというところで、派手に転んでしまったみたいだ。







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