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…2。








桃チームのベンチ前で、不良達に思いっ切り睨まれて怯えている生徒を眺めながら思った。



…カオス!


たかが借り物競争と侮るなかれって感じだ。



校庭の端から端までを走り回るこの競技は意外とハードで、
しかも、拾った紙によっては敵チームの協力を得なくてはならない。

勿論、自分のチームを勝たせたい敵チームは、そうそう簡単に協力してはくれない。



…なる程、だから美形と不良が多いんだ。


不良に凄まれて頷かない人は少ないし、美形にお願いされて頷く気持ちもわからなくはない。


そんな事を考えていると、強面の不良が一人こっちに向かって走ってきた。
眼光が鋭すぎる。




「…おい。そこの、…平凡!」


…!?


どうやら強面不良は、さっき俺を出迎えてくれた生徒の一人に用があるみたいだ。
平凡呼ばわりされた生徒は目を白黒されながら、見てて可哀想なくらい硬直している。



「は、はィっ!平凡です!」



なかなか返事をしない平凡生徒にどんどん強面不良の目つきが鋭さを増してきて、慌てて立ち上がった平凡生徒は裏返った声で自分を平凡と呼んでいた。



一見、可哀想な平凡生徒が強面不良に脅されているようにも見えるこの図。

しかししかし!
これってアレですよね?腐男子にはオイシイ、BでLな展開じゃないんですか?








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