…12。
「……みょうが…!?」
色々ツッコミどころが多いけど、なんでみょうが?ミョウガ、茗荷ですよ?
みょうがってみんなパッと見てもわからないよね?
なんていうか、なんでこんな罰ゲームみたいな格好なのか疑問です。面白さを追求したとしか思えない。
せめて花とかならまだ良いもののなんで野菜?
チョイスが視界の暴力!
せめて桃色くらいは、桃柄にしてあげようよ!
ついつい桃色みょうがTシャツの背中をガン見していると、ふと視線に気付いて振り返ったのは…横山先生でした。
…ピンク、似合わない…っ!
190p以上ある身長とガッチリとした筋肉質な体格にピンク色が眩しいです。
その残念な格好に目を細めると、俺達に気付いた横山先生が挨拶をしながら近付いてきた。
「よお!…緑か、羨ましいな…」
ちょっと哀愁を漂わせながら、遠い目をしていた事は気付かなかった事にした。
だって不憫すぎる。
「…桃、なんですね…」
「ああ。…うん、帰りたい…」
ぼんやりとした返事をしながら、ポロリと本音をこぼす横山先生には悪いけど、俺、緑で本当に良かった。
確か緑チームは、一年ふたクラス、二年ふたクラス、三年ひとクラス。しかもすべて普通科という理想的な組み分けだったはずだ。
それに比べて桃チームといえば、まず横山先生が担当している二年のFクラスを筆頭に全Fクラスが入った、大変くじ運のないデンジャラスな組み分けだった気がする。
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