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…14。






苦笑いを返していると桃チームのベンチから青い頭をした生徒がこっちに駆けてくるのが見えた。



「横ちーん!コレって適当に座っていいのー?」



大きく手を振りながら、ベンチを指差す生徒は確か横山先生のクラスの生徒だ。
青い髪がなかなか似合うが、それ程不良くさくなかった記憶がある。

へらりと笑う顔は、普段ならこっちを和ませてくれるのだが。


…タイミング、悪いなぁ。




「ああ゛?…誰が横ちんだって…?」



予想通り、機嫌があまり宜しくないところでの横ちん発言に若干キレそうになっている横山先生が、どす黒いオーラを放ちながら青髪の生徒に近付いていく。



…あーあ。



「…アイツ、タイミング悪いな…」
「…ですね。」



どうやら隣に立つ無限も同じ気持ちだったらしい。

背中だけでも恐ろしいオーラを放っている横山先生の正面は、さぞかしとんでもない事になっているんだろう。
髪の毛みたいに顔色が青くなっていく生徒のこれからを案じて、心の中でそっと手を合わせてみた。
多分あの生徒は今日一日地獄を見るだろう。うん、頑張れ。





「んじゃ、俺達も行くか。」

「はい。」



うーん!って面倒くさそうに背伸びをしてベンチに向かう無限を追い掛ける俺は、罰ゲーム的な野菜Tシャツの所為ですっかり忘れてたんだ。
昨日のあの出来事を。



だから、無限の後を追い掛ける俺の背中に、ジッと悪意のある視線が向けられていた事にも気付けなかったんだ。





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あきゅろす。
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