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…20。






これ以上深く考えない方がいい気がして、困惑しながら曖昧に相槌を打つと、



「それとも色かな?そっかぁ、翔汰先生は新任だもんね。
一応開会式で説明があるとおもうけど、Tシャツの色はチームカラーの五色の他に、白と灰と黒があるんだよ。
白は救護班で、灰色が体育祭の運営スタッフ。黒はカメラマンとか屋台スペースのスタッフとかになってるんだ。」




一発でわかりやすいでしょう。と夏兄の指差した方を見ると、黒Tシャツの背中に丁寧に「STAFF撮影」とか「STAFF食処」なんてでかでかとプリントされている人達が準備をしているのが見えた。



「………。」



いや、なんていうの?
ここがお金持ち学校だとは知ってたけどさ、普通、体育祭の為に校庭の片隅に特設の食事スペースを作るのはどうなんだろう。
遠目に見える食事スペースは、屋台と呼ぶには豪華すぎる休憩スペースで、どちらかと言えばカフェテラスに近いと思うんだが。
背中の食処の文字がなんともアンバランス!




「…屋台…?」

「うん、屋台。
あ、屋台の食べ物は有料だけど、ドリンクは全部無料だから。あと、チームベンチの後ろに大きな氷水入りのケースがあるんだけど、その中のペットボトルも自由に飲んでいいからね。生徒達にしっかり水分取らせて、熱中症には気を付けて下さい。」



キッパリと屋台と言い切って、テキパキと説明する夏兄に気持ちの意味で圧されながら、もうこれは異次元の体育祭なんだと思う事にした。

うん。深く考えたら負け!






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