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…4。






自分から言い出して、発表前日にはわざわざ念を押しに来たクセに授業中は寝てるし、放課後の準備室に来ることもなくなったとかなんでだよ。

なんだ、ご褒美って冗談かなんかだったのか。とか思いたいのは山々だけど、少々無理がありますよね。わかってます。


けど、わざわざこっちから訊くのもなんか嫌で、そのままズルズルと体育祭前日の今日まで来てしまったという訳。



…あーあ、なんでこんな事に。




―コンコン。



机に突っ伏して溜め息を吐いていた俺は、突然のノックにビクリと飛び起きた。



「はいっ!」




焦りながらドアに向かう俺は、もしかして朝比奈かも…とか思ってる。

とうとうご褒美を貰いに来たのか…とか思ったけど、このままズルズルと引き伸ばすよりはいい。

少しドキドキしながらドアを開けると、そこにいたのは朝比奈じゃなくて、見たことのない生徒だった。




「…はい?」


…えっと、誰?



背は俺と同じか少し高いくらい。少しだけ茶色がかった髪色に、少し垂れ目だけどクリっとした目が印象的で、格好いいとも可愛いとも取れる容姿は中性的だ。

文句なしに美形。

驚く事に、よく学園BL物に出てきそうな容姿だ。
あれだ、あれ。チワワ系男子。






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あきゅろす。
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