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…17。






いつも俺に向けられる、ちょっと意地悪な顔じゃなくてリラックスした表情は、
…なんだか無限らしくない。





―チクン、


…あれ?


そんな二人を見ていた俺は、何故か胸の辺りに僅かな痛みを感じてソッと胸に手を置いた。



…なんだ?これ。



チクン、チクンと治まる事なく感じる痛みは二人を見てるとどんどん強くなっている気がする。

何となく身に覚えがありそうな痛みだったが、それがなんなのか思い出せない。というか思い出したくない。



…まさか…?



チラリと二人を見てから視線を泳がした。



…いやいやないない。
だって、そんなの有り得ないじゃないか。



動揺する気持ちを隠すように、二人に向き合うと、朝比奈ににっこりと微笑んだ。




「そっか。朝比奈って、照れ屋さんなんだね。」

「なっ!違っ!」




『―あー、テステス。
…教職員に連絡です。各チームの先生に救急キットを配布しています。まだ貰っていない方がおりましたら、至急職員テントまでお越し下さい。繰り返します―…』



ちょうどタイミングを計ったように鳴り響いた放送が朝比奈の声を遮った。

何か言いたそうな朝比奈をスルーしながら、わざとらしくポンッ!と手を打った俺は、



「あっ!俺まだ貰ってない!無限先生は貰いましたか?」



ハッキリと少し大きめな声を出した俺は、不自然じゃなかっただろうか。




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あきゅろす。
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