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…8。





「はぁ、」



まだ頭を撫でられているような感覚がして大きく息を吐いた。

撫でられるとどうしても思い出す父の面影に、ファザコンかよ、なんて自嘲したくなる。




…でもどうしても、忘れられないんだよな。




無意識に頭に手を伸ばすと、パサッと衣擦れの音がした。



「…え?」



何かが肩から滑り落ちた感触に下を見ると、掛けた覚えのない膝掛けが椅子から床に落ちるところで。



…なんで?



掛けた覚えのない膝掛けに首を傾げたが、どうやっても椅子に掛けてあった筈の膝掛けが自分で肩に乗った、なんて事はないだろう。



…って事は、誰か来た?



そういえば、頭を撫でられた感覚が妙にリアルだった気がする。

全部が夢だと思ってたけど、もしそれに現実が混じっていたとしたら?
どこまでが夢だったんだろう。




さっきまで見ていた夢を思い出して、何とも言えない気恥ずかしさに顔が熱くなった。




そういえば、凄い夢だった。


自分や知り合い達が生徒だったのにも驚きだけど、まさか俺が男にキスされて、それが嬉しいと思うとか有り得ない。



…しかも、俺も、…き、とか…



まだ曖昧にしか覚えてないとかなら良かったのに、残念ながらしっかりと覚えていた夢の内容に頭を掻きむしりたくなる。





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あきゅろす。
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