『地球[ちたま]☆防衛隊』
5☆2
「…。」
「あ、これ、ヘルメットね。」
「……。」
「敵ながらカッコいいぜ!」
「………。」
微妙な角の付いた帽子に『悪』の一文字。
透明なゴーグルに“カラス”と呼ばれるヤンキーマスク。
どこをどう見ても悪役!!
ヤマモト改め、大魔王に決定!
倒し甲斐がありそうだ。
「朱音の顔に粘着テープが貼ってあるから。そこに弾が当たったら負けね。」
簡単過ぎる説明を聞きながら、泣きそうな顔のヤマモトが呟いた。
「……拒否権は?」
「[[[[無し!]]]]」
ガクッて膝を付いて落ち込んでいる。
何かこれだけで、すでに勝った様な気分だ。
「…やりたくない…。」
まぁ当たり前だよな。
その時、ブラックが大魔王の耳元で何か言った。
「!!!!」
何を言ったのかは分からないが、半泣きどころではない。
「そ、それだけは!!」
にっこり微笑むブラックを見て大魔王が言った。
「…喜んで、やらせていただきます…。」
すでにどっちが悪役なのやら。
そして、オレ達の戦いの火蓋が切って落とされた…。
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