『地球[ちたま]☆防衛隊』
1☆1
「…つまんない。」
膨れっ面で、絆創膏を貼ってもらいながら呟いた。
夏休みに入ってもう1週間が過ぎた。
親の仕事の都合で、今年もどこにも行けそうにない。
(共働きってこういう時不便だよなぁ。
じいちゃんもばあちゃんもどこにも連れてってくれないしさ…。)
「何がそんなにつまんないの?」
優しく微笑みながら、絆創膏を貼ってくれるこの人は、
本堂朱音。
この図書館で受付をしているオレの女だ!!
「だってさぁ。父ちゃんも母ちゃんも全然休みないし…。足痛いしぃ。」
クスっと笑うと頭を撫でてくれた。
「しょうがないでしょ?頑張って働いているんだから。
それに転んだのは自分のせいでしょ?」
(…それはそうだけど。)
図星を突かれて赤くなった。
「こども扱いすんなよ!」
撫でてくれる手を払ってそっぽを向くと、
「もう、拗ねちゃって。」
とさらに頭を撫でられた。
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