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『花束を君に』
3*1

「こんばんは。」
「…どうも。」
うう〜ん!
なんて幸福。
挨拶が帰ってくるなんて!

あの日から、ポツリポツリとだが会話をする様になっていた。
と言っても、天気とか当たり障りの無い世間話程度だけど…。

さすがオススメの本を毎日取って置くのは不自然なので、カウンターの横にコーナーを新しく設けた。
これで毎日深田さんをこっそり見る事が出来る。


心地よく響く低音の声。
受け答えは簡潔で無駄が無い。
いつもピシッとアイロンのかかったシャツとスーツは、その性格を表しているかの様だ。
たまに向けられる優しさに、私はどんどん惹かれていった。




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