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『pinch or chance?』
★3


和服がすごく似合っていたが、なぜか長めの髪を女物のゴムで束ねている。
小脇に本を抱え、手に持った懐中時計を見ながら話しかけられた。


「さっきから百面相で、もう20分にはなるか。…一体何がしたいんだ?」


懐に時計をしまうと手払いをされて脇に寄った。


「入りたければ入れば良いだろ?
別に制限がかかっている訳でもあるまいし。」

そう言って俺の手を取ると中に入ろうとした。


うえぇぇえ!?


妙な雄叫びは飲み込めたが、手を振り払うことは出来ない。
固く目を瞑ると引かれるままに中に入った。



「…いつまでそうしてるんだ?」

お爺さんの声でゆっくり目を開けた。

目の前に彼女がいたらどうしよう…。
淡い期待とドキドキが止まらない!

そっと目を開けると、そこは図書館だった…。






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あきゅろす。
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