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夜長の月
1


秋風が
すすきの穂を渡る夜

秋を告げる鈴虫が

宵闇の月を誘い出す

暗闇にぽかりと浮かぶは丸い月

血塗られた朱い月



十五夜に捧げる供物は

もぎたての
鮮血滴る髑髏を捧げ

愛しい貴方に咒をかける

秋の夜長に想いしは

愛しい貴方の事ばかり

月見の団子に
見立てた供物

貴方を想い
もいで来た

想いの数だけ
もいで来た



秋の夜長は狂喜の宴

月光の銀の光が降り注ぐ

月の魔の力を手に

愛しい想いを遂げましょう


しゃんしゃんと
踊る小鬼を従えて


愛しい貴方を迎えに行こう

通いにこぬ
貴方を待つのはもういらぬ

しゃんしゃんと
踊る小鬼を従えて

今から貴方を迎えに行こう

降り注ぐ銀の光に照らされて

貴方のしとねに舞い降りる

ねんごろな
女の首をかきくびり

愛しい貴方に捧げましょう

秋の夜長は狂気の宴

しゃんしゃんと
小鬼と共に踊りましょう

歓喜に
狂気に
狂おしく

愛しい貴方と踊りましょう

憎い女はもういない

私だけの愛しい貴方

しゃんしゃんと
小鬼と共に踊りましょう

愛しい貴方が笑ってる

けたけた
しゃんしゃん

けたけた

しゃんしゃん

けたけた・・・

しゃん・・しゃん・・


あきゅろす。
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