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復活
僕等はまだ夢の中


君といられる時間なら何秒だって構わないから










「古典、数学、日本史、理科、英語…」

28、15、29、35、20…わお、みんな赤点じゃないか


「…勉強したの?」

「雲雀とやった現国はちゃんと50点超えたぜ!」


ぴらっと見せる現代国語の点数は高かったが、それらがみな低すぎる

あまりにも低すぎる


雲雀はテーブルの上に肘を付き


「はぁ…」


と1つ溜め息をついた


山本は前回国語が駄目で今回も赤点なら成績に響くと言われ、泣く泣く雲雀に頼み込んだのだ


『国語だけっいや現国だけでいいから!雲雀教えてくんね?』


もちろん始めはやる気のない雲雀だったが、さすがに成績に響くとなれば真面目に教えてざるを得なかった

飲み込みや集中力の高い山本は思っていたほど時間はかからなかった


「教え終わった後、何日残ってたと思うの」

「一週間?」


一週間ならテスト前になると部活もなく、生徒が勉強に集中することができる

できるはずなのだ
しかし、山本は雲雀が教えた教科しか平均点を超えることができず、逆に半分は赤点である


「古典と数学、英語は赤点だろうね」


雲雀は山本のテストを見ながら呟く

あながち間違った答えではないにしろ、やはり勉強の仕方が悪かったのか…


「君、どうやって勉強したの?」

「教科書見たり…」


あとはー…と考えこむ山本に雲雀は2度目の溜め息をつく


「…補習はいつ」

「え?」

「留年したいの?」


冷ややかな雲雀の笑顔に引きつりながら


「嫌です…」


と呟く


「明日から部活終わったら僕の部屋に来ること、いいかい?」


もし、寄り道なんてしたら咬み殺すからね

と、服の裾からトンファーを出す雲雀は意気揚々と笑っていた


「雲雀ありがとう!」

「はいはい、補習が無事に終わればね」


そう言って2人は赤色の応接室を後にした








僕等は答えを知っている
君への愛は間違えない!





END



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