[携帯モード] [URL送信]

【見習い拷問官と教官】
『廃城の砂猫』 10 封印と血 R-18 A×J ややハードめかも?

ベッドサイドには使用済みの封印魔法具が、幾つも転がり
応急処置の包帯やガーゼすら、そのままになっている寝室は
消毒液の強い臭いが、充満していたが…それが妙に俺を興奮させていた
我ながら悪いクセだな、この程度の血の臭いですら、神経が高ぶってしまう
ある程度は行為に慣れているとは言え、相手はまだガキで、本調子ではないと言うのに

首の鎖をグイと引っ張り上げると、ぐもった声があがる

震えながらも、俺のナニをしゃぶりあげている相手は、必死に舐め上げ奉仕しているのだが
ギンと上を見上げる金色の目は、怯えよりも悔しさの方が上なのか…俺を睨みつけてくる
何で今…大変なこんな時に、こんな行為にふけらなければならないのか?
少しも納得出来ないと言った所だろ?そういう面だな?

ああ…可哀想にな、怖いか?俺が?こんなに震えて、汗もびっしょりで

それでも優しくなんか抱いてやらない、散々手こずらせてくれたツケも勿論だが
コイツ自身が己の力に、急速に膨れあがる魔神の気に、怯え飲み込まれるくらいなら
目の前の俺に怯えて、理不尽な扱いに、反感を持つ方が、まだマシだだからだ

どうやら魔神の進化速度には、精神的な要因も大きいらしいからな…
余所事に気が向いている方が、多少は気が楽と言うものだ、俺もコイツも
まぁダミアンの受け売りだから、何処までが正しいのか?解ったものではないが

ついさっきまで、息も付かせない程に強く抱いて、此方もサービスしてやった所なのだが…
「もう駄目…休ませて、もう許して」と、お前がぎゃんぎゃん泣き喚くから、
程々で解放してやり、交代してやったのに、どうにも不服そうな面だな

だが…その目がいい、ゾクゾクするな…変に聞き分けが良すぎる相手よりずっといい
反抗的な目や態度が強い程に、逆に燃え上がる、コレは俺自身の悪い癖だ

そもそも、ダミアンの稚児にしては珍しいタイプだな、コイツは

他の連中は、飽きっぽいアイツの寵愛に、自信過剰な程のプライドは持っていても、
その立場を、何時追われてもおかしくない不安感からか?
ベッドの中では、従順な奴等が多いのに、コイツは全くの真逆だな

その虚弱体質やらに気を遣われ、ダミアン自身の【罪悪感】もあったのだろうな
相当甘やかされていたのだろう?皇太子だけでなく、他のつまみ食いの相手にも

だが相手が悪かったな…その小生意気な目が、快楽でドロドロになるまで、
追い詰め、責め上げてやりたくなるタチなんだよ俺は…
自分から挿れてくれと俺を欲しがり、ケツを振るようになるまで

「歯は立てるなよ…爪もだ…出来るだろ?そう… イイコだ」

洗い髪で、まだ乾いていない頭を撫でてやりながら
身体中に巻き付けられ、発光する封印と、包帯だらけの身体に目を落とす

俺の股に顔を埋め、高くあげた形になった腰と内股は、陵辱にまみれていた、
坊主が身じろぐ度にそのなごりが、ぽたぽたとシーツの上に滴る
怯えきった尻尾は、膨れる事も忘れて、力無く垂れ下がっていた

逃走中、何処に潜り込んでいたのか、えらく汚れていやがったから
嫌がるコイツを風呂にぶちこむと、隅々まで洗ってやった、俺自身の手で

何処で負ったかも解らない擦り傷と、俺が鞭で傷つけた足も手当してやり
脱皮しかけ劣化した肌は呪符で全て塞いでから、ダミアンの置き土産の封印も使い切った
そうやって一度始まった、成体への進化と羽化を、強引に抑えてはいるのだが…

やはりそう長くは持たないだろう、このまま安静にしていたとしても

完全に成長を身体の変化を止めるには…
やはり大魔王家の血を利用した、強制的な転魔しか手段がなさそうだ

他の当たり前の種族なら、俺との血液交換でも、充分に転魔出来るのだが
元の種族が魔神なだけに厄介だ、大魔王家のソレくらいの適応力と、強さがなければ、
恐らくは上手く変質できないのだろう、今回ばかりは、どうしようも無さそうだからな

ダミアンが帰ってくるまでの時間稼ぎが、何時まで持つかが問題だな

ある程度の身体の変化に対する、足止めの効果も期待して、
こうやって通常の転魔と同じ様に、俺の気も分け与えてはいるのだが、効果の程は今ひとつだな、
上級悪魔の俺レベルの物ですら、魔神のソレは押さえ込めないのか?

場合によっては…より魔力が強い【赤髪】になる必要も出てきそうなのだが
こんな興奮状態で、【三つ目】が出現しないレベルで止められるかが、
自分でも正直自信がまだ無い…手段としては最終手段だな

「んっ…んっんぐっ」

まだガキの口には、やはり俺のは大きいのか?奉仕するだけならともかく
此方から喉を突き上げられれば、苦しいのは当たり前なのだろう?
戯れにその頭を抑えこんでやれば、ボロボロと泣きながら、えずき嗚咽する、
それでもコイツは逃げられない…鎖がカチャカチャと鳴り、
溢れる唾液と汗が、涙がぽたぽたと俺の肌にも滴るが
びっくりする程に気持がいいな、下と同様にお前の口の中は…

ダミアンと他の何某に開発されたのか?歳のワリには、よく仕込まれてる事に加えて
猫だからか?その少しざらついた舌が、当たり前の悪魔とは違う感触なのが、また新鮮だな

「ちゃんと全部飲めよ…悪魔の気の補填が目的なんだからな」

相手の同意などどうでもいいのだが、確認をとってから髪を引き掴み、最奥に吐き出せば
鼻にかかった泣き声が、心地がいいじゃないか…
喉がひくつくのを確認してから、手を放してやれば、けほけほと咳き込みながらも
殆ど飲み下してしまったらしく、恨めしげな目が此方を見上げてくる

「もう嫌だっ…もう無理だって…アンタが楽しんでるだけじゃん、ダミアンが怖くないのかよ」

おやおや…ここまで来ておいて、養い親の後ろに尻尾を巻いて逃げるのか?
まぁそういう所は、ガキらしいと言えばそうなのだろうな、俺は鼻で笑ってやった

「ああ…ソレは大丈夫だな、ダミアンも了承済みだからな…
お前がたらしこで、引っ張り込んだ、この近隣の悪魔と同じ様に
俺の役目は、今の姿のままのお前を、アイツが帰ってくるまで確保する事だから
その為には最善を尽くす、だからお前も協力しろよ………」

ちゃんと良くしてやってるじゃないか?
それとも俺みたいな、自分本位な相手に抱かれたのは初めてか?
お前の都合ばかり考えてくれる、お優しい相手とはワケが違うからな

まぁ…役得の駄賃も含まれている事は、坊主にとっては不幸な事かしれないが

ダミアンの名前を出せば、行為を中断してもらえる、あるいは手心を加えてもらえる
とでも思っていたんだろう?その顔は?そりゃぁ今迄の相手はそうだろうが、俺には通用しないからな
最後の切り札【伝家の宝刀】を奪われ、ガクガクと震える子供の目には、解りやすい絶望と怯えの色に染まるが

ソレもまたいいものだ…何もかもを諦めきり、妙に物わかりが良すぎた、先程までの目よりもずっといい
そんなに怯えるなよ…大丈夫だ、そう簡単には、ヤり殺したりはしないから

「ほら…来いよ、休憩はもう充分だろ?半年分のブランクを埋めるには、まだ足りないだろ?」

首輪を引き掴んで、吊し上げる様に引き寄せば
息苦しいのだろう、ひゅぅと喉が鳴り、弱々しい両手が喉元のソレを掴み、大粒の涙がボロボロ流れる

それでも…そのまま抱きしめて、その肌を指でまさぐり、性感帯を舌で刺激してやれば、
あっと言う間にその肌は、ピンク色に染まり、止まらない喘ぎ声が洩れ始める

余計な事を考えるな…今は俺から悪魔の気を、エナジーを吸収する事だけ考えろ

まぁ…それを差し引いても…今は持久力には欠けるが、いやらしい身体だな…
こんな抱き心地の良い身体を、みすみす親神の、獣の形にしてしまうなんてとんでもない

今回の転魔が無事に済んだなら、もっと強く、淫らに育てあげてやるさ
一人前の悪魔に仕立て上げてやるよ、甘やかすばかりのダミアンではなく、この俺自身が…

「あっあああっ…あんっあああっっ…ひっぅん、嫌ぁやぁ」

小生意な口のきき方が尚更に、加虐癖を煽ってくる、甘ったるい声が悲鳴が心地がいい、
組み敷いた相手の身体を、再び貪りつくしながら、赤い悪魔は目を細めた

※※※※※※※※※※※※※※

砦に坊主を連れ込んだ俺が、まず直行したのは風呂場だ
逃走中は何処に潜り込んでいたのか、砂まみれホコリまみれに汚れていたからな

「とりあえず全部脱げ」

風呂場でそう言えば…狼狽え躊躇する目が、コチラを見上げるのだが
自分で出来ないなら、全部燃やすぞ、と低く告げれば、慌てて全てを脱ぎはじめる

アクセサリーは不安定な身体を支える為の、呪符であり護符も兼ねているらしく
不用意に外せない…と懇願され、勘弁してやったモノの

ガキが裸体に首枷と鎖をつけたままの姿は、なかなか背徳感があるモノだな

そのまま湯を張ったバスタブに、相手を放り込めば、酷く怯えて震え始める
ひび割れた肌を刺激されるのも、触られるのが嫌だ…これ以上範囲が広がったら困ると泣き喚くので
足を引っ張りあげると、俺がつけてしまった鞭傷と、羽化のひび割れの両方を見せてやる

おそらくは…魔神の羽化現象も、悪魔のソレと同じなのだろう、
羽化による表皮のひび割れは、内側からの力の放出でしか、その範囲は広がらない
外からの物理的な刺激では…その部分が劣化する事も、傷口が広がる事も無い
でなければ…さっき俺の鞭を受け血の滲んだ状態の左足は、今頃皮がズル剥けて、
そこだけ親神の獅子の脚になっていても、おかしくは無いだろう?だから安心しろ、と説明してやれば

一応は納得はしたのか?震えながらも…湯船の中で耳を伏せ大人しくはなった

ガキだとは言っても、いい歳だろ?自分で温まってこいと
風呂場に相手を残し、俺は封印と手当の準備をするつもりだったのだが…
まだ逃亡を諦めては居ないのか、俺がちょっと目を離すと、ガチャガチャと鎖を外そうと躍起になっていやがる

手の掛かるガキだな全く…仕方が無いから、俺も手早く服を脱ぎ捨て、強制的に洗ってやる事にした

「嫌だっ自分でやるっ」と藻掻く子供を押さえつけると、ガシガシと洗ってやるのだが
何とも不思議な手触りの肌だな、余計な肉はついていないのに妙に柔らかくて
スフィンクスのソレに触れたのは、勿論初めての経験だが
ふくふくと手に馴染む感じと、基礎体温の高さくる、しっとりとした温かさが変に心地がいい

羽化をしかけているのだ…多少は硬化しはじめている筈なのに、この手触り
元は更に良かったに違い無いと思えば、思わずゴクリと喉が鳴る

おまけに何だかいい臭いがする、何の臭いかは解らないが、女の肌とは違う何かが
魔神の幼生故のモノなのか?等と考えながら、さわさわと身体を撫で回していれば

泡の下で、こつりと指に当たるのは、堅く上を向いている乳首が
何だ?コイツ欲情してるのか?泡だらけの身体をそのまま引き寄せると
後ろから包み込む様に抱きしめる、堅くなったソレを、くにくにと刺激してやりながら

「何だ…こいうプレイがお好みなのか?ガキンチョのクセに?」
「………アンタが変な触り方するからだろっっ」

流石に恥ずかしいのか、真っ赤な顔をした相手が、此方を振り返り半泣きで喚くので
するりと手を伸ばし、下も確認してやれば、成る程…こちらも頭をもたげはじめている
肌の手触りを確かめる為に、執拗に撫で回したのが悪かったのか?
どうやら?よからぬスイッチを、入れてしまった様だなどうやら

確かに?多少は?俺もおかしな触り方は、したかもしれないが…
全くそんなつもりは無かったのだが…溜まっていたのはお前の方だろうが

「これだけの刺激で反応しているのは、お前が好き者だからだろうに?」

そう耳元で囁いてやれば、相手は死に物狂いで、俺の腕から逃げようとするのだが…
逃がすワケが無いだろう?この俺が?腰を抱え込み、後ろからやんわりと前を握り絞めると
強く扱きあげてやれば…若い身体は快楽には素直だ、あっと言う間に勃ちあがり、劣情を吐き散らす

見ず知らずの俺にソレをされてしまった事が、相当に恥ずかしくて、口惜しかったのか?
小さな泣き声と嗚咽が上がるが、そんなものは聞き流す

そのまま一度は萎えた前を刺激し続けてやりながら、ボディーソープをまぶした指で後ろ側をなであげると
細い身体がビクリと、湯船の中で跳ね上がった

「ひっ…嫌っ嫌だっ…やめっ…あああっ」

何が「嫌だ」だ…嘘つきめ、言葉とは裏腹に、身体の方は此方の刺激に飢えているようだ
大した抵抗もなく、俺の指を飲み込むと、きゅうきゅうと俺のソレを締め付けてくる
事情はどうであれ、ダミアンの稚児で囲い者なんだろ?お前は?
なら…此方の方も一級品と言う事か?少々へばってはいるようだが、遠慮はいらないか…

少し乱暴なくらい中を掻き回し、良い場所を刺激し続けてやれば
二回目のソレも、俺の手の中にぽたぽたと滴る

初対面の相手に、ここまで好き勝手にイかされてしまうのが、信じられないのか
怯えを含んだ目で見上げる坊主を、湯の中から引っ張りあげると
そのまま浴室の壁に手をつかせる、ぬちゃぬちゃと前と乳首を刺激してやりながら

「お前ばっかり気持良くなるのも、ズルいだろう?少しは俺にもサービスしてくれよ…」

相手が此方を振り返る余裕も与えぬまま、尻尾を引っ張り上げると
俺の逸物で一気に後ろから刺し貫いて、甲高い悲鳴が浴室に響き渡る

「やっっ嫌っぁあああっ…嫌っっ…待ってっ」

成体ならともかく、まだガキだ…いきり勃った俺のソレは、少しばかり大きすぎたのか?
ガクガクと震える身体を支えてやりながらも、湯の中の、開きが甘い両脚を足先で軽く払ってやる

「ほら…もっと脚を開けよ、それで腰をもっと上げるんだ、出来るだろ?」

初めてじゃあるまいし、どうすれば良いかくらい解るだろう?
ゆるゆると腰を動かしてやりながら、少し威圧的にそう言ってやれば
子供はひっくひっくとえずきながらも、ヨロヨロと指示に従う

よしよし…イイコだ、イイコにはきちんとご褒美をくれてやるからな…

ちょうど良い高さまで、差し出された腰引き掴むと
次第に俺の大きさに慣れてきた内側を、一気に奥まで責め上げてやった

「もうダメ…やぁっお願いっ…もう許して…許して」

髪を振り乱して、苦痛の拒絶の言葉を吐き続けるワリには…
身体はえらく喜んでいるじゃないか、この淫乱猫め、そんなに肌が恋しかったのか?
猫が三度目の白濁を滴らせるのと同時に、俺もその内側に熱を吐き散らす

それでも尚も行為を続けようとする俺に、子供はただ泣き喚く
これ以上刺激されたら、死んじゃう…と、苦笑した俺は、流す涙ごと、その頬を舐め上げてやる

大丈夫だろ?気持ちがよくて、良すぎて、死ぬやつなんて居ないから
もっとよがり狂えよ…いい声を聞かせろよ、ふん…なかなか可愛いじゃないかお前は

やっぱりダミアンと俺の趣味は、被りやすいのだろうな…不本意ながら

何なら…風呂場で気絶するまで、グチャグチャに責め立ててやっても良かったのだが

先に封印と、手当だけでも済ましてしまわないと、安心は出来ないな…

すっかり汚してしまった風呂の湯にはもう意味がない
大人しくなった坊主を、もう一度身体を洗ってやり、念のため俺だけ服を着ると
湯の滴る身体を、そのままバスタオルに包み込み、寝室に連れてゆく

鎖は外してやるべきかどうか迷ったが、此方も念のためつけておくか…
今は放心状態でも、コノ手の手合いは、ワリとすぐに復活するからな

坊主をベッドの上に放り出し、急いでダミアンの置き土産を全てぶちまけると
破れた皮膚の上に呪符を貼りつけ、包帯で固定した上で
リボン状の封印を、全身に隈無く巻き付けてつくのだが…
不味いな…内側からの魔神の力が、強すぎる様だ、手持ちの封印を全て使っても
一両日程しか持たないだろうな、このまま成長を完全に沈黙させるのは困難だ

成長を止め、強制的に転魔させてしまうには、やはりダミアンの血が必要だ、
それも流したばかりの新鮮な奴じゃなければ、おそらく意味は無いだろうな
封印を全て使ってしまうと、後は傷の手当てだな…

汚れていたのと同様で、何処で引っかけてきたのか?体中擦り傷だらけだな、
最も…同族からも逃げ回る以上、そんな事に構ってはいられなかったのだろうが

それ以上に、俺が付けてしまった左足の鞭傷が、やはり酷いな…完全に変色している
風呂場でしっかり立っていた所を見れば、骨まではイッていない様だが
巻き付いた場所は、ボコリと盛り上がり、ミミズ腫れになっている上に、紫色に変色してしまっていた

鞭の摩擦だけじゃなくて、コイツが更に逃げようと羽ばたき、引っ張ったせいもあるが
子供の脚には…明らかにやりすぎた、いくら俺でも…多少は後悔もしたので

手当をする前に唇をよせて、なけなしの治癒魔法をかけてみたが…
やはり効きは悪い様だな…俺がヒーリングが苦手な火炎系悪魔だからか?
コイツが転魔前の魔神だからか?は定かでは無いが、通常の応急処置しか出来そうもない

「ねえ…こんなんで、羽化が止まるのかな…」

不安気な目を俺に向け、子供がポツリと呟いた コレだからガキは苦手だ
時には成体よりもなかなかめざとい、俺の不安が感染しているのだろうが

つまらない嘘をついても、現実は変わらない…ありのままを伝えた上で
地下神殿に行ったダミアンを待つしかないと伝えると、子供はただ深く溜息をつく

「やっぱりね…グズグズしすぎたんだよね、俺が…」

おい………ガキならガキらしく?そこで俺に、「嘘つき!」とか、
ヒステリックに喚くとか、駄々をこねるとか、暴れるとかならともかく
羽化と進化の件に関してだけは、何でそんなに聞き分けがいいんだ?お前は?
ソレが嫌で地下神殿とやらからも、逃げ出してきたんだろうが?何故諦める?

重苦しい空気が流れる中、俺はベッドにのり上がると、
子供の顎を持ち上げ深々とキスをする、その展開に驚いた相手は抵抗するが許さない
そのまま身体の下に組み敷くと、手当を施したばかりの身体を弄る

「ふざけんなっ、そんな事してる場合じゃないだろっ」

顔を真っ赤に紅潮させて、喚き抵抗するのだが
身体の方はまんざらでもなさそうだ、風呂場で一度中に出しているからな
残った俺のソレが、潤滑剤の代わりにはなっているのか
いきなり後ろを弄っても、特に問題はなさそうだな…中が凄く動いてるぜ…
欲しいんだろ?ココに楔が、男のナニが?

ああ…そうだ、そんな場合じゃないよな?
コイツの言い分は最もだが、他に手段が無いのだから仕方が無いだろう?
他族なら…こうやって熱を分かち合う事で、転魔出来る者も居るのだが
お前はどうだ?多少なりとは、時間稼ぎくらいにはなるのか?と尋ねれば…

「ダミアンのソレでも、悪魔にならない俺が、この程度で転魔するワケがないじゃん」

と言いながらも…藁にでも縋りたいと言う状態はこの事か?
俺を拒絶する力が、スッと抜けてゆく…俺もその身体を強く抱きしめてやる

半年も逢っていない…ご無沙汰だと、ダミアンは言っていた
成る程…ダミアンの気の片鱗は、今のその身体からは感じられない
より強く進化しようとする、魔神のソレは、たった今注ぎ込んだ俺の気すら相殺する勢いだ

何処までコレを中和出来るのかは、解らなかったが…何もしないよりかはマシだろう?

※※※※※※※※※※※※※※

一方で、地下神殿に向かったダミアンは、ジェイルの親神の背中に乗ったまま
例のコロッセオを思わせる、巨大なスフィンクスの祭殿まで乗り込んでいた

その中央に親神は着地しようとするが、そのままつんのめる様にその場に突っ込むと、ドサリとその場で倒れ込んむ
その直前にその背から飛び降りたダミアンも、優雅に降り立つとは行かずに、蹌踉けている様だ

その額からは玉のような汗が浮かんでいた

チャームで強引に彼を操ったものの、この親神も悪魔で言えば、上級悪魔の末席だ
道中、まんまと術に填まっている自分に気がついたのだろう、
必死にその呪縛から逃れ様と、彼なりに抵抗はし続けていたのだ

本来ならば…その時点で、一度解放してやるべき所なのだが…

揺動作戦の続行に加え、どうしても「砂漠の王」に逢わなければならなかったダミアンは、
更に強い暗示を送り込んでいたため、本魔のダメージもはかりしれない

完全に脳震盪を起こして、倒れ込んでいる親神に比べればマシだとは言っても

両者の水面下における攻防戦は、筆舌につくしがたいモノがあったに違いない
墜落もせず、ここまでたどり着いた事すら、奇跡に近い事かもしれない

神殿中の親神と従僕達が、集まってくる気配を感じる、しかも敵意を剥き出しで

いくら悪魔の皇太子とはいえ、今回ばかりは、流石に分が悪いかもしれないと苦笑するダミアンの周りを
先に到着した黒犬の番犬達の群れが、遠巻きに取り巻いている
彼等は生粋の獣では無い、力の差が解っている分、襲いかかってくる事は無いが、
哀れな盗賊のなれの果てとは言え、数で押し寄せられては叶わない…本調子では無い今は特に

一気に四散させるべきか…ダミアンが指先に魔力を込めるのと同時に
巨大な気配が近づいてくるのを感じる、例の祭壇の奥の扉がバカリと開くと
以前直接に会見をした時よりも、一回り身体が大きくなった、砂漠の王が歩み出てくる

「待たれよ…ダミアン殿、盟約上、これ以上の武力衝突は避けるべきだ、儂に用事があるのだろう?」

砂漠の内部の事なら、全てはお見通しか?ダミアンは指先の力を解除すると
王の前で恭しく例を取る、年長者に対するソレは、身分立場を超えて、まるで媚びているようにすら見えた

「お察し頂いていたなら、話は早い…このような強引な訪問と、非礼をまずお許しください…
しかし…もう時間に猶予がございません、貴方の息子にして、私の養い子でもある、あの子について
早急に御相談したき事がございます…会談の席を設けては頂けないでしょうか?」

ようやく追いついた、親神達と従僕達は、「ここまでの暴挙の果に、ふざけるな」と口々に罵声を漏らすのだが
ダミアンは、敢えて聞き流すとその場を動かない、壇上の王は暫くの間、黙ってその様子を眺めていたが、
突然…その行き過ぎた喧噪と、馬鹿騒ぎを、根底から突き破る様な咆吼をあげた

『客人の前で騒ぐな、下賎な従僕共はともかく、ネメスともあろう者が恥を知れっ!
お前たちは、そこで倒れている者の手当を…
そして客人は此方に、その件では、儂も貴方に話しておきたい事実が有る…』

それでも不平不満を漏らす同族達には、目もくれずにに、踵を返した王は、
扉の奥のプライベートエリアに、自らダミアンを導く

その様子を見ていた、親神と従僕達は、怒りと憎しみの目で侵入者を睨み付けるが
この場でこれ以上の意見や不服を展開すれば、自らの首を絞めるだけな事は解っているのだろう

大魔王の決定が悪魔にとって絶対なのと同様に、砂漠の王の意思は、スフィンクスにとっては絶対なのだから

王とダミアンを飲み込んだ扉が、バタリと締まってしまうと
みな苦虫を潰した様な顔をしながらも、その場を離れる事が出来ない様だ

このままでは済まされない…もう一度裁きを、あの身勝手極まりない悪魔の皇子に

かつてはその英知を誇ったスフィンクス族だが、ただ攻撃しても構わない相手を探し回る様は
妙に浅ましく・滑稽に見える…それが少数派ならともかく、集団全体に感染している様は
王でなくとも、嘆かわしいと感じるのは、仕方の無い事なのかもしれない

確かに魔神の知識の備蓄量は、悪魔のソレよりも多いはずなのだが…
住まう世界が、力が及ぶ範囲が狭いせいか、それを存分に応用する機会が無いのだ

強い肉体と魔力を手に入れ、体質的には、砂漠を出る事が出来る【親神】とは言っても
外の世界に飛び出してゆくワケでは無い、結局は古い価値観としきたりに縛られた
地下神殿に、ただ埋没してゆくだけなのだ、小手先の選民思想だけをプライドの糧として

【親神】への進化前の弱い身体を、切り捨てる形で進化するスフィンクスは
一度『最終形態』になってしまうと、小さな擬態に変化する能力を完全に失ってしまう
巨大な魔神の肉体は、砂漠の外では目立ちすぎるのだ…

下手に自治権を要求した事と、その得体の知れない恐怖を、悪魔の市井に植え付けてしまった分
結局は魔神の特権の及ばない、外の世界では生きてゆくのは難しいのだ

ただ…闇雲に宗教的な儀式を重ね、滅んでゆく正しき血を嘆き
狭い彼らの世界の中でも、下がってゆく親神の出現率とその権威を、
何とか維持しようと躍起になるだけなのだ、そうする事しかできないのだ、事ここに至った現状では

そう言う意味では【親神】も【赤翼】も、実は関係が無いのだ
スフィンクス全体が、砂漠に捕らわれている…
否、居心地が良く、安全な場所立て籠もっているだけなのだ
最もらしい言い訳と建前を、自らの都合の良い様に、展開しながらに

そういう意味では、【主家】と呼ばれる彼等の方が、自由に対する束縛は強いのかもしれない
意識的に【差別階級】を作らない事には、そのプライドすらも保てない程に

そして…賢いはずの彼等は、その事に気がついているはずなのだ
ただソレを認めるのが恐ろしいのだ、全ての価値観が崩壊してしまうから

血生臭い儀式だけを楽しみに、ただこの砂漠に停滞する事に、何の意味があるのか?

スフィンクス族だけでは無い…魔神の全てが、その在り方の転換の帰路に立っているのだ
たった一名の【掟やぶりの幼生】の成長の経過その結果に、縋り付かねばならない程に

そしてその裏側で、全く別の動きすら発生している事に、この神殿の【親神】達は気がついてはいない…

砂漠の歴史における、本当の意味での騒乱は、秒読み段階に入っていた



続く

前回…ちょっと【嘘つきモード】になってしまい
腐女子の皆様方を憤慨させてしまったかも?な感じなので
その分?エロ部分を?当社比20%程、ねちっこくさせて頂きました m(_ _)m

相変わらず代官が酷い目に逢いすぎですね
ちびっ子でも、病弱っ子でも、自分で書いといてなんですが、可哀想に

こんなおっかない補導員は嫌ですね………

S×Sの濡れ場は、どっちも妥協しやがらないので、どうも殺伐としすぎ?
砂漠編が終わったら、たまには穏やかな?A×Jも書いてみたいものだなぁ…しみじみ

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!