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「というわけでぇ、くーたんが連れていってくれるからぁ。ごめんねぇ、俺は用事があるからぁ行けないんだぁ」
露影さんからコートを借り早々と着る。
くーたんも脱いでいた黒いブーツを履いていた。
「連れてく」
コクンと頷くくーたん。
「俺、つよい」
「そだよぉ心配しないで!くーたんこう見えてLv.零だからぁ!」
「Lv.ぜ、ろ……?ぅえっ!?」
Lv.零といったら徹もだけど、こんな幼く細いくーたんが最上級だなんて失礼だが信じられない。
「おんぶ、抱っこ」
「え?」
「移動手段はおんぶと抱っこどっちがいい?だって」
くーたんと話すには露影さんの通訳が必要だ。
てか、自分で歩けます。【ROLL】には歩いて行きます。
「彩が歩くよりぃ、乗り物使うよりぃ、この万能くーたん号!に乗ったほうが断然早く着くよぉ。くーたん脚力とか持久力とかぁもろもろヤバイからぁ」
「お姫様抱っこ…」
「おんぶで!」
くーたんがお姫様抱っこの構えをしたものだから、そんな恥ずかしいことされるくらいなら先におんぶを選ぶほうがマシだ。
「……チッ」
「あっ!くーたん今チッって!チッって言ったぁー!やだぁー!!」
――to be continued――
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