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【side白木 宵千】


漸く着いた組織【ROLL】。昔何度か来たときと違う予想以上の血肉な光景に彩のことが余計心配になる。


急かされる気持ちを抑えがきれず走り出したその時、外界からの光がシャットアウトする。

まさか、と急激に体が冷えるのを感じた。


一本線に移る光景。


大量の人混み。
天窓から差し込む淡い光。
囲まれるふたり。
長身の藍色の髪と見慣れた小柄な赤毛。
無力な赤毛を藍色が襲い来るクズどもから庇いギリギリの状態。


ぐっと俺の身体が引かれ、視界が復活し、エントランスホールの風景が目に入る。地を踏みしめ、バランスをとる。そのまま踏み込んで中庭へと駆け出した。

藍色の髪のくーたんはLv.零と聞いていたが護身もままならない赤毛の彩をあの大人数から完璧に守れる訳がない。彩の身の安心を祈る一心で必死に走り、やっと見えた中庭への入り口を通る。中庭の惨事が目に入る前に、再び黒くなった。そこに映るものは、


捕まれた彩の腕。
くーたんが地面に落ちていく。
彩めがけて殴る様に動くナイフ。


身体を突く鈍い音と液体をぶちまけた音がした。

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あきゅろす。
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