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「で、君は俺を説教するために呼び止めたのかい?」

いつまでたっても説教が続きそうだったので、こちらから話を戻してやる。

「ち、違うに決まってんだろっ!えっとだな…」

そう言って彼は後ろに回した手で隠し持っていた袋から何かを取り出す。
……何となく嫌な予感しかしないのは何故だろう。

「こ、これ作ったからお前にも味見させてやるよっ!」

「………………」

誇らしげに見せられたのは、盛り付けだけは綺麗になされたスコーンの山だった。

「今回のは結構自信作だぞ!さっき他の奴にも食わせてやったが涙流してで喜んでたしなっ!」

若干朱が挿した顔でそんな事を言われた。
というか――…

「君はこんな危険物を配り歩いたってのかいっ……!?」

「きっ、危険物って言うなっ!ほら見ろよ、良い感じに焼けてるだろ?」

自慢げに見せてくるのはいいが、どう見ても『良い感じに黒焦げだろ』の間違いじゃないだろうか…?



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あきゅろす。
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