君が笑ってくれるなら
6...
「なんだい、そのぐちゃぐちゃな顔は。…やっぱり君は俺がいないとダメなんだな」
「うっ…うるさいっ、ばか!そんな訳ねーだろッ!!」
さっきまでの人形みたいな無気力さが嘘のように、あいつは目に涙を溜め真っ赤な顔で怒鳴ってる。
「…でも、お前…なんで此処に…」
そうだ…奴はもう…
「そんなの決まってるだろ?」
ニカッと眩しい笑顔で笑い言う。
「俺はもう子供でもないし、君の弟でもない…」
その言葉にあいつの表情暗く陰る。
「でも…だから…」
そんなあいつを奴はぎゅっと抱きしめた。
「――ッ!?」
「対等な…ただのHEROとして大切な人を迎えに来たんだぞ!」
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