待ってます。【フラベル/切】 「…センパイ。」 ベルフェゴールと二人きりの部屋で、めったに表情を変えないフランが真剣な眼差しで話し始める。 「…………ミーは、前任の代わり。じゃあもし…」 「……何だよ急に?」 「もし…ボンゴレが未来を変えたら……此の世界が変わってしまって今、前任が生きていたとしたら、」 (溢れ出す涙。止まらない―――。) 「ミーは貴方に巡り会えないんでしょうか…?」 「…………違っ、」 「だってミーは代わり。もし前任がいるのであれば必要ない存在ですよねー、?」 「………、」 ベルは返す言葉が見当たらず、黙ってしまう。 「センパイ…貴方に出会えてよかったと思ってますー。できることならこのまま変わりたくない…!!………だけど、変わらなくちゃいけない…未来は変えられる………ミーにはどうする事もできません、」 「そん時は王子が迎えに行ってやるよ。絶対ェお前を探し出して連れてくる。」 「そんな事できるわけ………」 「できるって。王子を誰だと思ってんの?お前の事忘れるワケねぇって。」 「…………待ってます。貴方が来るのをずっと、ずっと待ってます。」 「…だから泣くなよ。…な?」 (これがミーとセンパイの最後の約束。) [戻る] |