7 「うはやうごじゃいまぁしゅ…。 お腹空いた…」 夕食を食べずに寝てしまったから、当然だ。 既にユウは起きていて、朝食を食べている。 「香奈、おはよ」 「あ、おはよう…」 「顔が赤い」 「って、誰のせいだと思ってるの! 誰の!!」 「オレ達は至急、それぞれ次の任務に行かなきゃいけない。 お前は一旦教団に戻れ」 「もー!…って、え?」 「今朝、コムイから連絡があった。 オレは次の任務地が遠くて時間が掛かるから、朝一の汽車で行く」 「あ、そう…」 必ずしも2人で任務に行けるというわけでは無い。 数少ないエクソシストを、より多くの場所に向かわせるのは当然の事。 「もう行くな」 「あ、バイバイ…」 食べ終わったユウは、扉の外へ去ってしまった。 オーナーの奥さんが片付けに来た。 「もう行かれましたか。 若いのに大変ですよね。 まだほんの子供が、いつ何があるか分からない職業に就いてるなんて」 「そうなんですよね。 次はいつ会えるのか分からないから…」 思わず扉を開けて外に出る。 「ユウ…っ」 ユウの後ろ姿が見えたが、何も言葉をかけられない。 「…大丈夫だよね…? …また、会えるよね?」 食事の用意が出来たと私を呼ぶ声が聞こえたので、中に入る。 それに気付いてユウが振り返るが、香奈はもう中に入ってしまった。 「…胸騒ぎがする。 何で、もう会えない気がするんだ…?」 気のせいだと自分に言い聞かせて、その場を去る。 . [*前へ][次へ#] |