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蒼剣で受け止めたものの、周りの床がその衝撃で更に瓦礫の山になる。

「あれ…リナリーは!?」

エレベーターの方から、声が聞こえてきた。

「あそこ、銃砲の先…!」

そちらを見ると、先端に器用に立っているリナリー。
いつの間に…。

「香奈の声が聞こえた…。
アレン君のも…。
もう到着したの…?」

ふらふらと倒れそうだが、すっとジャンプすると、コムリンに蹴りの一撃を与える。

「よし、私も…!」

高く跳び、コムリンに着地する時に、蒼剣を突き立てて刺す。

「『蒼い水流』」

蒼剣を横に引きながらそう唱えると、水が滴り、もちろんコムリンの中にも入った。
機械は水に弱いからね、効果抜群のはずでしょう?

リナリーがまた銃砲の先に立ち、コムリンはその銃砲に巻き付いてぶら下がっている。
リナリーの後ろからは、科学班全員のぶっ壊せコールがかかっていた。

リーバー班長がアレンを助け出したし、コムリンが蹴り落とされ…。
…そうになったが、室長がコムリンとリナリーの間に飛び出した。

「リ、リナリー!
コムリンを壊しちゃいけない!
全て悪いのはコーヒーなんだ!
…コーヒー憎んで、コムリン憎まず、だよ?」

「兄さん…」

一瞬助けるのかと思ったが、ダークブーツで室長もろともコムリンを蹴り落とした。

「ちょっと反省してきてね…?」



首謀者が消えたおかげで、団員の間でほっとした空気が流れる。

それもつかの間。

団員は、新しく来た香奈に注目を集めていた。

「なぁ、あの子が、誰だか知ってるか?」
「いや、知らないぞ」
「でも、エクソシストのコートを着てないか?」
「あ、あれって、数年前に死んだ香奈と似てないか?」
「確かに。だが、死んだ奴が何でいるんだ?」
「俺に聞くな、知らねぇよ」
「生き返ったんじゃねぇの?」
「もしかして、元々生きてたんじゃ?」
「今更のこのこと出てきたってのか?」
「よく恥ずかしくも無く出てこれたな」

一気に、淀んだ空気に包まれた。



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あきゅろす。
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