[携帯モード] [URL送信]




「…火判!」

ラビがアレンを捕らえ、その後に自らも炎の中に呑まれてしまった。

「アレン、ラビ!!」

炎の蛇が2人を飲み込んでから威力は高まり、建物の崩壊を促進させる。

「アレン!!ラビ!!
何処にいるの?
返事して!!」

炎には触れられずただただ見ていなくてはならないもどかしさ…。

「奈穂!
聞こえる!?」

「…リナリー?」

「この炎…ローソクは燃やすのに、熱くないの!」

「え…?」

確かに、こんなにも炎の蛇がいつもよりも大きいのに、全然熱く感じてない…。
…ラビ、これはあなたの仕業なの?
正気に戻ったの!?

やがて、炎の蛇は動きを止め、炎によって巻き起こった砂埃が蛇の形をしたまま止まった。

「奈穂ー!!」

「リナリー…良かった、解放されたんだね。
…ラビとアレン…何処にも見つからないの…!」

「一緒に探しましょう…」

瓦礫の中を、フラフラなリナリーの手をとって歩く。
チャオジーは後ろからついてきている。



暫く歩いていると、とある砂丘の上の砂が急に動いた。
…アレンとラビだ!

「ぐえぇっ…ゴホッゴホッ…」

「ゴホッ…ガハッ…息吸うのつれー!」

「文句あるんですか、バカラビ!
自分でやったくせに!」

「(バカラ…)
よく覚えてないけど、気付いたら火付けてた…。
ジジィに言ったら殺されるかもしれんけど、今はちょっとだけ気分が良い…」

「………」

私達が2人の元に来たら、リナリーがラビの事を殴った。
ぐーで、思い切り。

「バカ!!」

「リナリーの愛の鉄拳が…。
(怖ーい…)」

足が使えないから、腕の筋肉が発達したのかな…。
皆でリナリーの恐ろしさを覚えた瞬間だった。


「キャハハハハハハハハ!」

突然、黒焦げのロードが立って笑い出した。
ラビの炎で焼かれていたのか。

「アー…レン…」

アレンを呼んだと思ったら、砂と化して消滅した。

「なぁ、結局お前はあの子に何したんさ?」

「何もしてませんよ」

「いて、おま、傷口にひじ鉄って…」

「アレンって、もしや…ロリコン?」

「違いますから!絶対に!」

「てかさ、奈穂は頭に怪我でもしたんさ!?」

「そういえば僕も気になってたんですよ!
血が滲んでるし、大丈夫なんですか!?」

「だ、大丈夫、ダイジョーブ!
ただのかすり傷だし、応急手当もしてあるから!」

その時、リナリーが何かひらめいた。

「…ねぇ、ロード消えちゃったけど…。
塔の上にある扉って…ロードの能力なのよね…?」

リナリーの発言に、しばしの静寂。

「「「あああぁぁぁっ!!」」」



.

[*前へ][次へ#]

4/7ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!