3 よぉし、頼まれた書類も片付け終わったことだし、そろそろ戻ろっかな。 そして香奈が廊下を歩いていると、リナリーが急いで目の前を走っていくのが見えた。 「リナリー? そんなに急いでどうかしたの?」 「あ、香奈! あなたも一緒に来て!」 「え? な、何で?」 思わず室長の手伝いを思い浮かべてしまい、身構えてしまった。 「新しく団員が増えるんだって!! いいから、早く!」 手を引っ張られ、共に走り出す。 そして、二人は室長室に勢いよく入った。 「リーバー班長! 新入りさんが来るって本当なの?」 「おぉ、香奈も来たのか。 …そうなんだ。 室長のやつ、今までオレにも秘密にしてたんだ」 「あ、そういえば、室長は?」 「さぁな、逃走中? ところで、ティエドール元帥が適合者を見つけたらしい」 「それで、私達と同じくらいの歳だって?」 リナリーが身を乗り出してリーバー班長に聞いた。 「あぁ、そうだよ。 しかも、香奈・リナリーと同じ東洋系出身の少年だ」 「ねぇ、迎えに行ってもいい!?」 「あぁ、まぁいいが…。 少年は混乱しているらしいから、慎重に扱うように、いいな?」 わぁい、行こう!と、リナリーが言って、2人して地下通路へと走る。 . [*前へ][次へ#] |