1 ガタン…ゴトン… 私は今、電車に揺られて、ユウやマリ達と合流する場所に向かっている。 さっきまでは馬車に乗っていて、室長から話を聞いていた。 この間、元帥の一人が殺されたらしい。 伯爵側はハートのイノセンスというものを探しているらしく、元帥が狙われたというわけだ。 そこで、元帥の護衛するのが、これからの私たちの役目。 「香奈はティエドール元帥が師匠だから、ティエドール元帥のグループに入ってもらうよ」 と、言われた。 アレン達と別れて電車に揺らされるうちに、いつの間にか眠ってしまっていた。 ガタッ! 「んがっ…。 ……?」 あぁ、発車したのか…。 …ん? って…! ここ、私が下りる駅ですよー!! 「待って! 降ります降りまーす!」 車掌さんに言っても、止めてはくれなくて…。 「しょうがない…」 扉からひらりと飛んで、砂利の上に着地。 砂利だから、見た目よりも足が痛い…。 「これ以上合流するのが遅れるわけにはいかないからね」 他の3人は、既に合流済み。 今はどこかの町でアクマの襲撃を受けていると、ゴーレムの通信で聞いている。 早く行かないと…。 やがて、目的地の近くに来ると、変な塔を中心にした町が見えてきた。 . [次へ#] |