1 「アッレーン!」 扉を開けた瞬間、ロードがアレンに抱き着いてきて…。 「…んなぁっ!!」 …チューしていった。 哀れ、アレン…呆然としちゃってる。 「何、お前…そんなに少年の事好きだったの?」 この声は、ティキ・ミック。 部屋の中央にあるテーブルに座っていた。 「ティッキーにはしてあげなぁ〜い」 「まぁ、いいよ。 そこの人達、座って。 戦う前にちょっと食べない? 話があるんだけど」 「遠慮しておきます。 時間のある時にゆっくり食べますから」 「その時間、あとどれくらいだと思う? 外、絶景だよぉ〜?」 ハッと気付いて、皆が外を見に走る。 何も分からず走ると、そこには、何も無く、この塔だけだった。 何も、無かった…。 「座りなよ」 私達が入って来た扉を、ロードが鍵を掛けてしまった。 仕方が無く、私たちは席に座る。 机を挟んで反対側に座ったティキとアレンで話が始まった。 「で、話って何ですか?」 「そうツンツンすんなよ〜」 「…この左腕の事ですか?」 図星だったらしく、ティキが身を乗り出した。 「…実は結構衝撃だったんだよね、確かに壊したはずなのに」 「完全に壊れてなかったんでしょう? 今ここにあるんだから」 一瞬の睨み合い。 . [次へ#] |