[通常モード] [URL送信]




リナリーについていったのは、アレン・ラビ・クロウリー・チャオジー・ユウ。
また、ユウとは離れ離れか…。
あはは、私ってばいつの間に、こんな弱虫になっちゃったんだろ…。

残された私達の目の前の世界では、異変が起き始めていた。
空にパズルのような亀裂が入り、空がピースになって降ってくるのだ。

「空が崩れて…!?
一体、何が起ころうとしているの…?」

「知りたい?」

…………。

「お兄ちゃん!?」

「やぁ。
また会えて嬉しいよ」

「何でここに…?」

「一緒に来てほしいんだ。
ちょっと、おいで」

私が他の人達よりも後ろに立っているせいか、誰も隼人お兄ちゃんの出現に気付いてない。
声をあげようとしても、体が麻痺したように動かないし…。

やがて、視界が一瞬にして真っ暗になった。
気が付くと、そこはたくさんの写真がびっしりと飾られている廊下。

「前にロードと一緒に会った時にあげたドレス、今も持ってる?」

お兄ちゃんが、私の持っているかばんを指差した。
確かに、あんなに豪華な服を捨てるのは勿体なくて、取っておいてある。

「そこの部屋で着替えてきて」

「え、何で?」

「きちんと正装しないと、入れてくれないんだ」

よくは分からないが、取り敢えず着替える。
こうやって言われた通りに動く私は、どうなんだろう…。

「お兄ちゃん、これで良い?」

「うん!
やっぱり奈穂にその服は似合うねぇ」

「それで?
私を呼んだ理由は何なの?」

「まぁまぁ。
そんなに急かさないで。
…さぁ、こっちだよ」

連れて来られたのは、とある扉の前。
お兄ちゃんが開いた先には…。

「遅かったデスねv」

「伯爵…!」

「女の子の着替えには時間が掛かるものですよ?
奈穂、ここに座って」

お兄ちゃんが引いてくれた椅子に、ゆっくりと座る。
緊張からか、体が強張っている。
ここで、私が伯爵を殺せたら…。



.

[*前へ][次へ#]

6/9ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!