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「あ、起きたの?」

「…はぃ」

「兄さんが、もう夕食の時間だから、そろそろ起こしておいでって」

「…お兄さんって?」

「ここの室長なの!」

私より一歳か二歳くらい年下のその少女は、顔をパァッと輝かせて言った。

「ねぇ、食べに行こう?」

「う、うん…」

「私はリナリーってゆうの!
貴方は?
何て呼べば良い?」

私の名前…、何だったんだっけ…。

「……ぁ…ぇっと………。
…香奈…。
………香奈……?」
頭の中にふっと浮かんできた名前。
別人の名前かもしれないけど。

「そう、香奈って名前だった…かも」

「香奈?
良い名前ね!
じゃあ、食堂に行きましょうよ!!」

手を差し延べてきたリナリーと一緒に、部屋を出ようとした。


―――が、



.

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あきゅろす。
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