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そろそろマリのいる所の近くだろう、連絡を取り合わないと。

「もしもーし、マリはどこにいるか、詳しく教えてくれない?」

間もなく合流することが出来た。

「久し振りだな、香奈」

「だね。
やっぱりマリは全然変わってないし」

まだ私以外は来ていないのか。
良かった、取り残されなくて。

「まだ来ない人達、夜明けまでに来なければ、置いていくの?」

「神田が言った事だからな、取りあえず神田は覚悟しているだろう」

「…私が置いていくとでも思うのかな」

「神田もお前と同じ考えだと思うぞ?」

それは、ユウが私を置いていかないという事?

「恥ずかしい事言ってくれるね、もぅ…」

明るい空気に包まれながらも、アクマはじりじりと近づいてくる。

「さぁて、いっちょ行きますか!」

久し振りにユウに会うのだから、強くなったな、とか言われたいものだ。
とか何とか考えていたら、それからすぐ次にユウが到着した。

…まだ、デイシャが来ない。



時間が経つのは早く、朝の霧がたちこめてきた。

「…行くか」

「ばっ…ユウ!
きっとどこかで足止めを喰らっているのよ!」

「だが、連絡が出来ない。
多分、既に…」

ユウの言いたい事は分かる。
デイシャの安否が分からない今、元帥を探すのが先決だ。
…でも…。

「…ちょっと見回ってくる!」

「バカか!
おい待て!!」

ユウの手を振り払って、走り出す。
後ろからは、怒鳴り声の代わりに2人分の足音が。
…ありがと、ユウ、マリ。

とある広場に出ると、体が動けなくなった。

「……っ!」

「おい、香奈、どうし…」

目の前の鉄塔にぶら下がっているのは、紛れも無く…デイシャだ。

「…間違いない、デイシャのゴーレムだ」

マリの言葉を聞き、その場に崩れ落ちる。

「おい、香奈…立てよ」

「ごめんなさい…助けてあげられなくて…。
ごめんなさい…
ごめんなさい…
ごめんなさい…」

「立て、香奈!!
感傷に浸っている暇は無いんだ!」

「まぁ、神田、落ち着け」

「…チッ」



お願い…もう少しだけ、祈らせて。
デイシャの冥福を……。
そうしたら、元帥を探しに行くから…。



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