4 部屋を追い出された3人は外へ出て、真っ白な光景を目の当たりにする。 「うわぁっ! 今年初めての雪! きれいきれーい!」 「香奈は本当に嬉しそうですね」 「だって本当に嬉しいんだもの! うわぁ〜っ!」 「よぉーっし、じゃあ雪といえばー?」 「雪、といえば…何?」 「何ですか、ラビ?」 ニッと満面の笑顔で笑うラビ。 「雪だるま作るさぁ!」 …と、いうわけで。 何故か雪だるまを作り始めた私達。 「なぁ、香奈っていくつ?」 「18歳だけど」 「へぇ、オレと同い年さ。 じゃあ、アレンは?」 「15歳くらいです」 「あ、オレの方が先輩? じゃあアレンの事モヤシって呼んで良い?」 「はあ!?」 アレンが、持っていた雪玉を粉砕する。 「ユウがお前の事そう呼んでたぜ?」 「ユウ…?」 「え、アレン知らなかったの? ユウって、神田ユウの事よ?」 「そうそう、今度呼んでみろよ。 目ん玉見開くぜ、きっと。 ま、次に会うのはしばらく先になるかもしんねぇけどな」 「どういう事ですか?」 「オレの予感だけど、今度の任務はかなりデカイ戦いになるんじゃねぇかな。 伯爵が動き出したんだ…ノアの一族の出現ってそういう事だろ」 「……僕は…人間を殺すためにエクソシストになったわけじゃない…」 ぼそっと呟いたアレンを見ると、左手を右手で握っていた。 そのまま、どこかに歩き出す。 「………」 「おい、どうした? モヤシ」 「アレンです!! ちょっと、歩いてくるだけです!」 「あちゃーやっぱガキだな」 「もう、アレンが嫌がる事言っちゃダメでしょ!!」 「んー…。 ちょっとアレンの様子見てくるわ」 「じゃ、私も…」 「香奈はもう中入って休んでろ。 まだ、完治したわけじゃねぇからな」 「…分かった」 中に入ると、まだ室長とブックマンは話していたので、しばらく自室で休んでいた。 だが、物凄い物音がしたので廊下に出てみると…。 . [*前へ][次へ#] |