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刀が2つになったユウが斬りつけてきた。
防御に徹するだけで精一杯で、後ろの方へと譲歩する。
「二刀流ってズルくないっすかぁ〜?」
「お前こそ」
「ふ〜んだ。
もう少し全力出しちゃうよ〜?」
「!?」
「イノセンス第2解放」
剣を縦に構え、左手でその刃に触れる。
まるで合掌するかのように。
「『蒼い鏡』」
ぱぁっと蒼い光に包まれるが…何も起きない。
「お前、何をした?」
香奈は何も言わずに、口の前に人差し指を立てる。
忍者のポーズに見えるが、静かに、と言ってるようにも見える。
すると…
香奈の後ろから人が出てきた。
…香奈だ。
「第2解放の『蒼い鏡』は影分身の技である〜」
2人、3人と次々と出てくる。
「(さっきから口調怪しくしなくて良いから。本当に)
お前、ズルすぎだ!!」
「本物を見つけられるかなぁ〜?」
ユウが手当たり次第に斬るが、何人もの香奈は血を出さず、それに倒れずに襲い掛かってくる。
「はっずれ〜
手当たり次第だと、見つかるのも見つからなくなっちゃうよ?
次の手いっきまーす。
イノセンス第2解放『蒼い霧』」
またもや、合掌のようなポーズをとる。
すると…
「…香奈!?」
すぅっと姿が消え、香奈全員の姿が消えてしまった!!
周りで騒がしい足音を頼りに斬りつける神田だが、いくら神経を研ぎ澄まそうとしても全く歯がたたず、体に傷が増えるばかり。
最後には背後から蹴られ、無様に顔から倒れる。
首筋にピッタリと付けられた蒼剣が冷たい。
「はいはぁい、そこまでー。
今日は香奈の勝ちだね」
「やったー!!」
声は木の後ろからして、香奈が姿を現した。
蒼剣をあてがっていたのは鏡だったようだ。
「じゃあ、キリの良いところでお昼にしましょう!」
後ろからランチボックスを出す。
「昨日の夜に作っておいたんですよ」
「お前、そのせいで寝坊したのか?」
「正解☆」
「………」
そして、ユウを手当してから3人で仲良くサンドイッチを食べた。
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