[携帯モード] [URL送信]




「そういえば…、あなたって誰ですか?」

アレンと一緒にいた、金髪で額に2つホクロがある青年。

「アレン・ウォーカーを監視する事になっています、中央庁から来ました、ハワード・リンク監査官です」

ピシッと敬礼なんかしちゃって、なんだか軍隊みたい。

「…監視?」

「中央庁の奴らは、アレンが伯爵の仲間じゃないかって疑ってるんさ」

「あぁ…」

向こうにいた時も、話題に出ていた気が…。

考え込んでいると、私の意味ありげな表情に気付いたらしいリンク監査官に、話し掛けられた。

「ついでに言っておきますと、数日前から香奈、あなたの見張りも頼まれているんです。
ウォーカー程ではありませんが、記録はさせていただきます」

「はぁ!?」

…疑われたのか、私も。

一度ノアになってしまうと…面倒臭いな。

下手に喋ってしまえば、逆に疑われるだろうし。

「てゆーかさ、香奈は退院したわけ?
さっきアレンと歩いてる時に、寝てる筈の香奈が走り回ってるからさ、気になって追いかけたんさ」

「ちょうどお見舞いに行く途中でしたしね。
で、どうなんですか?
退院できたんですか?」

「あ…いや…。
実を言うと、さっき起きたばっかりで、まだ当分は入院させられるかも…」

「ぅわ…じゃ、ヤバイですね」

「え、なんで?」

「ここの婦長はすっげぇ怖いんさ!
オレらも何度脱走しかけて説教食らった事か…」

「うそ…」

「そーこの寝起きの子〜?」

後ろから声が聞こえてきて、アレンとラビが恐怖で固まった。

「いーつ外出しても良いって言いました〜?」

振り返ると、鬼よりも怖い形相で怒っている婦長らしき人がいた。

「まだ安静にしていなきゃならないのに!
さあ、帰るわよ!」

「は…はひ…」

引きずられるようにして、連れていかれる。

「あ、アレン、後で私の病室に来て〜!」

聞こえたかどうかは分からないが、4人のいる方に向かって大声を出した。

その直後に婦長にガミガミ怒られたが。



.

[*前へ][次へ#]

6/13ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!