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だが、急に周りの雰囲気は変わった。
アレンが何処からか現れてこう言ったのだ。

「レベル4のアクマです!
ブックマン、向こうに怪我人が…!」

アレンはまたどこかに走っていく。
全員がバッとそちらを見ると、倒れている人の山があった。
そして…。

「…レベル…4…?」

初めて見たレベル4…まるで赤ん坊の出で立ち。
腹部には4の数字がある。
頭上の輪と背中の羽は天使のようだが、やる事はえげつなく、辺りを火の海にしてしまった。

アレンはデコピンされて遠くの壁に飛ばされて以来、見ていない。
飛んでいったはずの方向に行くと、イノセンスの発動が止まっているアレンがいた。

「連れていくのにちょうど良いな。
よいせ…っと」

すかさず背中に背負う。

「でも…」

あのアクマをどうしよう。
今まで千年公が連れているのを見たことが無いのを考えると、珍しいのかな。

「アクマ!
私が分かるか?
ノアの一族…千年伯爵の仲間だ」

「あぁ、わかりますよ。
ぼくのせいぞうしゃである、せんねんはくしゃく」

「その伯爵の元に連れていくから、大人しくしてくれない?」

「すみません、ぼく、いまこうふんしてて」

敵がこんなにいるので、自分が止められないらしい…。
これこそ"悪性"兵器だね。
私が止めても言うことを聞かず、本部中を飛び回りに行ってしまった。

「まったく、これだから子供は…」

アレンを背負いながらついていくのは難儀だろう。
元帥どもは既にレベル4によって火の海の中だし、方舟の扉はまた此処に開く可能性が高いし。

「よっ…こいせっ…と。
また来るよ、アレン。
逃げるんじゃないぞ」

返事は無く、気を失ったままのアレン。

「さーってと?
あの赤ん坊はどこ?」

幻に乗って飛び回れば、賑やかになっている場所が明らかに分かる。
そこだろう、レベル4がいるのは。

着いた所には、ファインダー、科学班員、…室長、………ユウが、いた。

「奈穂ちゃん…かい?
…マリから報告は聞いてるよ。
…ドレス、綺麗だね」

赤子はタリズマンに捕らえられ、室長やユウはエレベーターで地下に向かうところだった。

「ついでに、額の十字架への感想は無いのですか?」

「………」

「…奈穂…っ」

ユウ…喧嘩別れしたままだったね。
特に何も言わない2人は、そのまま地下へと行った。

「レベル4、いつまでそのままで居るつもり?」

「まってください。
もうすぐで、じゅうびょうたちますから。
はーっち…。
きゅーう…。
…じゅーうー…」

思い切ってタリズマンを飛び出した赤子は室長達の後を追い、私はその赤子を追う。



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あきゅろす。
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