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「…で、どうしよう」

「他人に頼らないで、お兄ちゃんも考えてよ」

「私が行く」

兄妹でルル=ベルを見る。

「主人の大切なものだから…何としてでも、取り返してみせる」

「私も協力するよ!」

「どうやって?
足手まといにならないならいいけど」

そう言われ、尻込みする。

「…酷い事を言ってすまなかった。
ただ、卵を取られてイラついてたんだ…。
本当は、お前が能力を扱いきれているのか分からないから、守りきれるかどうか心配なんだ」

「それは大丈夫だよ!
自分の身は自分で守る!
ね、隼人お兄ちゃん?」

「うん、心配なんかしないでいいよ。
ルル=ベルは、自分の守りたいものを守って」

頷いたルル=ベルは、水へと姿を変え、外へと向かっていった。

「じゃ、僕達も行こうか」

「そうね、卵はルル=ベルに任せるとして、私はまたアレンを捕まえないと…」

「そうだね、元帥が来てたからもうアクマ達は一掃されてるだろうし。
僕達が、ルル=ベルの邪魔をさせないようにしないとね」

私は剣を取り出す。
お兄ちゃんとお揃いの…千年公お手製の剣。
見た目は蒼剣と一緒だが、全くの別物。
柄の部分の装飾がお揃いなのは、お兄ちゃんの要望。

鞘から抜き出し、鏡のような剣身を見る。
切っ先は鋭く、何でも切り刻めそう。
それに反射して見えたお兄ちゃんの顔が動き、言葉が発せられる。

「行こう」

お兄ちゃんの後を、イブニングドレスを揺らしながら早歩きで外に行く。



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