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そこには、服装の変わったルル=ベルがいた。
変装をして、それを解いたところかな。
「すみません、こんなに遅れて…。
今はどんな状況?」
「第5研究所を乗っ取った。
主人の大事な卵も無事だ…」
卵に頬を付けて嬉しそうな顔をする。
「で、こいつ等は何をやっているわけ?」
お兄ちゃんが聞いたのは、卵より離れた所で行われている事。
顔が骸骨でむさ苦しい服を来た者達が、横たえられた科学班員達の頭を調べているのだ。
殆どは額に大きく×と書かれて頭を潰されているが、なかには"上出来"なのもあるらしく、彼等と同じ姿にされている。
「スカルが少なくなったんで、増やしているんだ」
「ふ〜ん?」
「奈穂…何で…」
私がここに来た時から、科学班員達は驚きの顔をしていた。
「別に?
私はノアの一族で"幻"のメモリーを継ぐノアだから」
「う…嘘だろ…!」
「何で…仲間だろ!?」
「よく平気でいられるな…!!」
「うるさい」
私に声を掛けてきた奴の1人の頭を踏む。
「黙ってろ、人間のクズども」
足を捻っただけで首が曲がり、すぐに声を出せなくなる。
これだから弱い人間は嫌いなんだ。
「ヤメロォッ!!」
いきなり声を掛けられたので声の主を見遣ると、リーバー班長がいた。
銃口は私に向いている。
「奈穂…。
室長ともしもの話で話してたが…本当にノアになっちまったのかよ…!」
「そうだけど、何か?」
「皆で…ずっと探してたんだぞ…!」
「無駄な事をご苦労様」
私達が話しているのをよそに、スカルは仲間を増やしていく。
「!!
オレの部下達に触るんじゃねぇ!」
――ドンッ
「アイタ☆」
リーバー班長が放った銃弾は、全く効き目がないようだ。
そりゃそうだ、千年公の手下にそんな弱いのはいないから。
「そいつらに手ェ出す前に、オレの脳みそをくれてやるよ!」
「班長!」
「やめてください!」
「そんな…!」
「ほう。
お前さんの脳みそは、ちっとはマシらしい」
悲痛な声をあげる科学班員を退け、スカルがリーバー班長の脳に指をあて…。
爆発が起き、砂埃が巻き起こった。
「お前ら、許さないぞ…!」
…アレンの登場か。
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