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〜chocolatre〜

ゾクリ

堂本の腕の中で、弓なりに反り、胸を押し付け、尻を突き出してしまう。

「…はぁん…!」

「ククッ…」

思わず、堂本のシャツを握り締める。

「それとも、やっぱり体育倉庫がイイか?」

堂本が囁きながら、突き出した尻から、先の尻尾の根元を掴み、尾先へ向かって扱く。

ゾワリ

「…ひぁ…!」

尻尾を触られるのは、好きじゃない。
シャツを握る手に力が籠る。

「そうか、体育倉庫がイイか。行くぞ」

ズルズルと体育倉庫へと引き摺られる。

「…ちょっ…!先輩…!…離してください…!」

「黙ってろ、ほら、着いたぞ」

「…っ…!」

体育倉庫に着いてしまった。

「チッ…。鍵が掛かってやがる…!」

(…ふぅ…!)

体育倉庫には鍵が掛かっていたようだ。

(これで、諦めてくれるかも!)

しかし、堂本は甘くなかった。

「…鍵、取りに行くか…」

ぼそっと堂本が呟く。
また、引き摺られるように歩かされる。

「先輩!…イヤだ…!」

「フンフフンフフン〜」

向こうから、のしっのしっと鼻歌混じりでゴリ田が歩いてきた。

ドンッ

「ど、堂本くん…!」

ゴリ田とぶつかった。その拍子に、堂本の腕が緩んだ。

するり

腕が緩んだ隙に、堂本の腕の中からすり抜けた。

「オイ!待て!」

ドサッ

「チッ!退け!」

「ヒイッ…!」

駆け出した後ろで、堂本の制止の声と、誰かが倒れる音。続いて、堂本の舌打ちと怒声、ゴリ田の悲鳴が聞こえたが、無視して、走り続けた。

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あきゅろす。
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