〜hot chocolate〜
20.
昨日は、誘いを断ったわけだが。あのメール、一通以降、携帯が鳴る事もなかったし、待ち伏せされもしなかった。
家に帰り、落ち着いてから、電話帳を見ると、堂本のアドレスと携帯番号が登録されていた。
―――何で…?
削除してしまおう、そう思った。が、こちらは消せても向こうも消えるわけではない。
アドレスはすぐに変えられても、番号はそうはいかない。
着信拒否するには、とりあえず、登録しておかないと…。
けれど、残しておきたくない―――。
悩み、迷った末、消去した。
一晩、着信がある度に、びくびくしてしまったが、全て、友人からのモノだった。
意外に、何事もなかった。だから、案外、もう大丈夫なのかと思った。
そう、思ってしまった。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!