〜hot chocolate〜 20 「早かったね!」 ドアを蹴りながら問う。 「…帰ってる途中だったからな!」 電話中から学校からの帰路を引き返してきていたらしい。 「アイツは?」 「中だよ!」 「オイ!白浜!」 堂本もドアへ体当たりを始める。 「白浜!」 ドンッ! 「白浜!アイツを離せ!」 …ミシッ ドンッ! 「ゆっぴょんを返せ!」 堂本と呼吸を合わせ、ドアへ向かう。 ……ミシシッ! 「出て来やがれ!」 バキッ! 体当たりに、蹴りを繰り返し、遂に、二人でドアを蹴破った。 と、むわ…と室内に充満した祐輔の香りが洩れてきた。 それだけで、室内で祐輔に行われたコト、全ての説明が付いた。 (―――やっぱり!) ドアに背を向けていた白浜がゆっくりと振り返った。 その向こうに数台並べられた机の上で、縛られている祐輔が見えた。 堂本にも見えたのだろう、突然スイッチが入ったロボットのように堂本が白浜に殴りかかった。 が、白浜はソレを軽く受け流した。 次に、相田が蹴りを入れる、が、そちらも軽く流される。白浜の死角からもう一度、堂本が拳を振り上げたその時、 「……ぅあっ…」 二人共、祐輔の呻き声に気を取られた、その隙に、白浜は自らのカバンを拾い上げると、逃げていった。 跡を追おうと思ったが、それよりも祐輔が気になった。堂本も同様のようだ。 「―――ッ!」 「―――ッ!」 近付き、改めて見る祐輔の姿は凄まじかった。 「…っん…」 上気した肌で、泣き腫らした目、薄く唇を開き、気を失って横たわっている祐輔。手は後ろ手に、足はM字に開かれたまま縛られ、足を閉じる事が出来なくなっている。しかも、下半身には靴下以外、何も身に付けていない。シャツも前がはだけている。 シャツや肌、そして口許には乾いた白濁がこびりついている。 そして、ペニスにはブジーが挿さり、アナルからはコードが伸びスイッチがぶら下がり、太いバイブが刺さっていた。ブブブ…と低い音が聞こえる。 オモチャの電源を切る。 ぬ…ぽ… ぬちゃ… …ぬ…ぷっ… 祐輔の身体を労り、尿道を傷付けないよう慎重にブジーを抜き取り、ゆっくりバイブを抜き、ローターを引っ張り出すと、意識のない祐輔から声が洩れた。 「…ぁんっ…」 バイブとローターを抜き取ると、白濁が糸を引いた。 (中出し…) 身体が怒りでカアッと熱くなる。 「ちーちゃん…っ!」 「―――っ!」 堂本は絶句している。 (早くキレイにしなきゃ) 「ちーちゃんっ!早くゆっぴょんを!」 固まっている堂本を促し、二人で祐輔の身体の拘束を解く。床に散らばっている祐輔の制服を拾い、堂本と共に一先ず、身につけさせる。 「…ボクん家に連れてく」 「ああ」 相田は、家の車を呼ぶと、堂本と、祐輔を家に連れて帰った。 [*前へ] [戻る] |