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〜hot chocolate〜
15
家に着くと、堂本へ電話を掛けた。2コールで堂本が相変わらずの気だるげな声で出た。

「あ、ちーちゃん?」

「…何だ」

「ゆっぴょんのコト、無事に送ってくれた?」

「…ああ」

「ヘンなコトしてない?」

「…してねぇよ」

堂本のイラついた声が返ってきた。

(図星突いた?―――一体、何、したのさ、ちーちゃん!)

問い質したい気持ちを抑え、問う。

「それよりさ」

「ぁあ?」

「今度のコトで、思ったんだけどね」

「…何だ」

「ゆっぴょんに、ボク以外が触るのイヤ」

「……」

「ちーちゃんはどう思ってんの?」

「……」

堂本は黙ったまま―――。

「ちーちゃんもそう思ってるんでしょう?」

「……」

「否定しないの?」

「……」

「ちーちゃんもそうなんだね」

「……」

「『逃げない』んでしょ?」

「……」

「前にも言ったよね?ちゃんと言わないんだったら、貰っちゃうよ?」

「…っざけるな!」

ようやく堂本が口を開いた。

「それって、宣戦布告?」

「…勝手に言ってろ」

そう言い放つと堂本はブツリと電話を切った。

「本当、素直じゃないな。でも、譲らないよ」

携帯を握り締め、独りごちた。

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あきゅろす。
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