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人の形した塊一つ
珍しがって鞄に入れた
土の匂い 朝方の雨
湿った空に歌は響かない…
涙一つ 溜め息一つ
おまえの心揺らしはしない
僕にはない穏やかさが
何か奥深いものに見えて
塊には醜い憎しみも迷いも無い
塊は胸焦がす愛の囁きも知らない
信じたいのに 愛したいのに
かえって来ないことがただ怖くて
ひたすら僕はここを動けない
繊細さが 敏感さが
弱くて要らないものだとしても
ならない ならない
僕は塊にならない
残り僅かな黄色い果実
漂うばかり夜の航海
ママが教えてくれた気持ち
今僕が感じてるものかな
知らなければよかったと思える程の深い溝
人の間に静かに横たわる黒い鉄格子
気付いてるのに 気付かないふり
目の前で僕が泣いていたって
ひたすらおまえは
宙を見つめてた
届かないのに 届くと信じ
僕を擦り減らすのはもういいよ
いらない いらない
ほんとじゃないならいらない
僕らの心は肉と冷めた鉄からなる
熱して叩いて延ばして冷まして
堅く強いやつができる
おまえは神様が創った最高傑作
『助けて 気付いて 愛して 信じて』
沢山の声にも動かない
信じたいのに 愛したいのに
かえって来ないことがただ怖くて
ひたすら僕はここを動けない
気付いてるのに 気付かないふり
目の前で僕が泣いていたって
ひたすらおまえは
宙を見つめてた
届かないのに 届くと信じ
僕を擦り減らすのはもういいよ
いらない いらない
ほんとじゃないならいらない
人の形した塊一つ
珍しがって鞄に入れた
土の匂い 朝方の雨
湿った空に歌は響かない…
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