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抗いし定め

「あっ、浦原さんの存在忘れてた…。」

 一護は今日の出来事と前に自分が起こった事を確認していると浦原たちと会っていない事を今更ながら思い出す。

「不味いかな?」

 一護は眉を寄せるが、すぐに彼らとは面識がないわけではないので何とかなると判断する。

「まっ、いっか。」

 いつもの癖で後ろ髪に触れるが、いつもの感触ではない事を思い出し、顔を顰めた。
 自分のあの長い髪はあの人の思いと同等で、失った事が本当に悲しかった
 思いっきり短くなった髪はまるで初めて尸魂界に乗り込んだ時のように短くさらしで胸を目立たなくすれば間違いなく男と間違えられるだろう。

「やっぱ男の格好で乗り込めって事なのかな。」

 一護は溜息を零し、夜空を見る。
 空には青白い月が昇っている。
 月はあの人を連想する。
 冷たい冬の月…。
 逢いたいけど、逢えない。
 一護は自分の思考に苦笑しながら次の自体に備え眠る事にした。

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