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白をはためかせて

 一護は冬獅郎と話せたお陰で、少しは落ち着いた。

「さーて、これからどう動くかな。」

 まず、相手の出方を見るためにも、妹たちには派手に動いてもらなくてはならないだろう、だけど、それをどうやるかは彼女の頭を悩ませた。

「一護。」
「ん?」

 夜一に呼ばれ、一護がそちらに顔を向けると夜一はホッとしたような表情を浮かべていた。

「ようやく元気を取り戻したようじゃの。」
「心配かけさせちまって悪い。」

 決まり悪そうな顔をする一護に夜一は苦笑する。

「仕方なかろう、予定と狂い、しかも、身内を巻き込まなくてはならないのじゃからの。」
「…まぁ、身内が親父なら良かったんだけど、妹たちはこっちで出来た初めての妹だし、護ってやりたいとずっと思ったからな。」
「うむ。」
「それがこんな結果になって自分の不甲斐なさに滅茶苦茶腹立たしかったけど…うん、よかったよ。」
「そうか。」
「オレには仲間がいる。だから、オレは突っ走るしかないんだ。」
「それこそ、わしが知っている一護じゃな。」
「ん。それじゃ、オレは帰るな。」
「うむ、気をつけて帰れ。」
「じゃあな、夜一さん、ついでに浦原さん。」
「わたしはついでですか〜。」
「うん。」
「そうじゃろうな。」
「……。」

 一護と夜一の容赦ない言葉に喜助は落ち込んだ。

「なんでわたしだけ……。」

 一護は沈んでいる喜助を放っておいて家路についた。
 これから起こる全ての事に一護は妹たちに手を貸す事は出来ない、だけど、その代わり、彼女は裏で全てを見守る。
 もしも、妹たちが絶対絶命の危機に陥った時は一護は顔を出すつもりだった、そして、それは彼女が予想していた通りやってきてしまった…。

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あきゅろす。
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